第65話 ウルと再会



 王都を旅立ったセイ達は、2週間かけ育った町に到着した


「着いた!」


「そうね、なんか懐かしいわ」


「そうだね、約10年ぶりだもん」


「…ここがセイが育った町、ウルさんに早く会ってみたいわ」


「「はい、私もです」」



 セイ達は、町を抜けて行き町長の家に着いた


 コンコン「こんにちは~町長居ます?」


「はーい、あらサラちゃんとマーサちゃんじゃない、帰ってきたの?」


「マリさんお久しぶりです」


「セイちゃん?大きくなったわね!」


「まあ、約10年たってますから」


「そうね、サラちゃんも美人になったし、3人共成長したわね」


「セイ、私達にも紹介してくれる?」


「ああ、この人は町長の奥さんのマリさん、前にすごいお世話になったの」


「そうなのね、セイの母のセナと申します、息子がお世話になったようで」


「セイちゃんに似てる、母親?まさか!王妃様!」


「あら、ご存知なの?」


「いえ、お義兄さんがセイちゃんは王妃様に似てるって言ってたので」


「そうなのね、まあ元王妃ですけどね」


「なら後の女性は?」


「はじめましてマーサと申します」


「私は、サーシャと申します」


「2人は、母様の護衛とメイドなんだ」


「…そうなのね」


「それでマリさん、町長に挨拶したいんだけど今どこに?」


「あの人なら、動けなくなってるから放っといていいわ」


「まさかまた?」


「そうなのよ、今度は強めにしたから、動けなくなってるの」


「分かりました、なら町長によろしく言っといてください」


「ええ、言っとくわ」


「それでウルさんは?」


「お義兄さんなら家にいるはずよ」


「ならウルさんに、会いに行ってきますね」


「ええ、お義兄さんも喜ぶはずよ」



セイ達は、町長の家を後にウルの家に向った


「それで、さっき町長が動けないって言われて、3人共納得してたけど理由わかるの?」


「「「分かる…」」」


「聞いてもいい?」


「多分、町長はマリさんと前町長に、半殺しにされたんだと思う」


「「「えっ…」」」


「昔から町長は、マリさんか前町長によくボコボコにされてたから」


「うん、1ヶ月に1回は、ボコボコにされてたよ」


「あの人は懲りないから」


「そうね、周りを振り回して毎回マリさんか前町長にボコボコにされるわね」


「そうなのね」



そうしている内にウルの家に着いた


ドンドン「ウル!出てこい!金よこせ!」


「「「ちょっとセイ!」」」


「誰だ!命知らずは!」


「久しぶりウルさん」


「お前セイか!」


「「お久しぶりですウルさん」」


「おお!サラの嬢ちゃんにマーサじゃねぇか!大きくなったな!」


「それでウルさん金よこせ」


「はぁ?なんで俺がやらなくちゃいけないんだよ」


「えっ、母様の事を黙ってた罰?」


「母様?誰のことだ?」


「はじめまして、セイがお世話になったそうで、セイの母親のセナです」


「王妃様!えっ…セイの母親?」


「そうだよ、ウルさん知ってたんだよね?」


「いや、知らなかったけど」


「えっ!だってマリさんがウルさんに聞いたって言ってたよ」


「いや、俺が言ったのは王妃の血縁者の可能性が高いって言ったんだよ」


「なら、それ俺に教えといてよ」


「可能性だけで、王妃の身内って言えるか、違ったらどうするんだよ」


「それもそうだね、実際は母様よりやばい身内がいたけど」


「何だよそれ」


「まあ、詳しく話すから庭に行こ」


「はぁ、なら裏に回れ」


「ウルさんありがとう」


「いえ、家の中の方がいいのでしょうが、散らかってますので」


「いいのよ、セイ達が魔法の練習をしていた所でしょ、見てみたいの」


「分かりました、では裏に」


「ふふ、ええ」





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