第46話 試験???



セイとサラは、ハンターの試験を受けるために、訓練場に来ていた


「さて、坊主と嬢ちゃんには試験官と戦ってもらう」


「それは聞いているけど、俺達の相手いないんだけど」


「それはもうすぐ来る、その前に2人は前衛か、魔法師のどっちで試験を受ける?」


「俺は剣士として受ける」


「私も武術家として受ける」


「分かった、なら試験官を呼んでくる」



セイとサラが訓練場で、試験官を待っていたら、遠くから声が聞こえ始めた


「だから俺がやるって言ってんだろ!」


「いや!俺がやる!」


「お前らは引っ込んでろ!」


「お前らいい加減にしろ!、あの生意気な小僧は俺がやる!」


「はぁ、何でこうなるんだ」


「仕方ねぇよ、あの坊主が魔法じゃなく、剣士として試験を受けるなら、痛い目にあわせることができるって思ったんだろ」


「だがジョン、こいつら痛い目にあわせるだけで済みそうもないぞ」


「仕方ねぇだろ、臭いって言われて傷付いたんだよ」


「「「うるせぇおっさん!」」」 


「ぁ゙ん!ぶっ飛ばすぞ!」


ハンター達が揉め始めた時


「うるせぇぞ!お前ら!」


「「「げっマスター」」」


「何を騒いでやがる!」


「ジョンお前が説明に行けよ」


「ふざけんな、お前が行け!」


「ジョン!またお前か!」


「違う!こいつらが!」


「「「いえ、ジョンがあの新人に痛い目を見せてやるって騒いでいました」」」


「お前ら!ふざけんな!」


「はぁ、お前が説明しろ」


「えっ、俺ですか?」


「「「職員だろ、お前が説明しろよ」」」


「お前ら覚えてろよ!」


「早く説明しろ」


「はぁ、2人の試験官を自分がするって、ジョン以外のやつが揉めてました」


「「「あっ!お前!」」」


「はぁ、お前ら後で説教だな」


「「「俺は悪くねぇ、こいつらが!」」」


「いい加減にしろ!それで、あの2人が試験を受けるのか?」 


「ええ、2人共魔法師なんですが、前衛で試験を受けるらしくて」


「はぁ?魔法師なら魔法を撃てれば合格なのにか?」


「ジョン曰く、自分より魔法師としては上だと」


「余程自身があるんだな」


「ええ、ギルドに入ってきた時も、ここに自分より強いやつはいないって、言ってましたから」


「それでこいつらが騒いでた訳だ、よし俺が試験をしてやろう」


「えっ、マスター直々にですか?」


「しょうがねぇだろ、こいつらなにするかわかんねぇんだから」


「「「俺にやらせてくれよ!」」」


「はぁ、手加減できるのか?」


「「「余裕だな」」」


「無理だろ、こいつら臭いって言われて傷付いてんだから」


「「「うるせぇおっさん!」」」


「殺す!」


「ねぇ早くしてよ」


「「「「っ!」」」」


「嘘だろ、俺が近づかられたのに反応できなかった」


「セイ駄目だよ、ちゃんと待たなきゃ」


「だって、早く登録して欲しいし」


「それでも待たなきゃ」


「…お前らは合格だな」


「「「はぁ?試験をしなきゃ駄目だろ!」」」


「この2人、お前らより圧倒的に強いぞ」


「「「嘘だろ…」」」


「前衛として、既に強者なのは間違いない」


「マスターいいんですか?」


「誰がこいつらの試験官をできるんだよ」


「マスターなら、できるのでは?」


「できるが絶対に嫌だな、下手をするば大怪我じゃ済まなくなる」


「「「「マジかよ…」」」」


「2人共、誰に教わった?」


「セバスさんとマイカさん」


「「「誰だ?」」」


「マイカってあの元王妃の護衛か?」


「そうだよ」


「…坊主お前、元王妃の身内か?」


「「「「えっ…」」」」


「よく分かったね」


「「「っ!?」」」


「顔立ちが元王妃に似ている」


「そりゃ息子だから似ていて当たり前だろ」


「「「はぁ?」」」


「元王妃に息子がいたのか!なら父親は陛下か!」


「そうだけど、まあ関係ないし」


「いや、何で王子がハンターをやるんだよ!」


「俺は王子じゃないし」


「はぁっ?元王妃の子供なら次期国王だろ!」


「いや、俺は国王とか興味ないから」


「ありえねぇ」


「取りあえず陛下に連絡したほうが」


「した所で無意味だけどね」


「どういう意味だ」


「俺は、セイ フォン ハーデスだから、ハービスじゃない」


「ハーデスだと…」


「マスター知っているのですか?」


「知っている、だがその名前は1人しか名乗れないはずだ」


「いや、今は3人だよ」


「3人…まさか!元王妃も!」


「そういうこと」


「・・・・・・・・」


「マスター、俺達にも教えて下さい」


「いや、知らないほうが身のためだ」


「「「「いや、気になるから」」」」


「セイだったな、こいつらに言って良いのか?」


「良いんじゃない?知った所で何も出来ないから」


「それは、どういう意味だ?」


「母様を害そうとする人を、もう一人が許すと思う?」


「…許さねぇだろ」


「そっ、前に母様を害した人は、一族郎党皆殺しにされたし」


「「「「…やっぱ、聞かなくていいや」」」」


「いや聞いとけ」


「「「「嫌だ!」」」」


「ハーデスは「「「「言うな!」」」」冥王様の名前だ」


「「「「ふざけんな!えっ、冥王様?」」」」


「そうだ、冥王ハデス様の一族の名前だ」


「「「「・・・・・・・・」」」」


「ならこの坊主は…」


「そうだよ!冥王様の子孫だね」


「「「「お許し下さい、知らなかったんです、どうか御慈悲を」」」」


「俺は大丈夫だよ」


「「「えっ」」」


「だって自分で皆殺しにできるんだから」


「「「「いや、それはそれで怖い」」」」


「そうかな?」


「はぁ、お前らよかったな、試験官をしてたら殺されてたかもな」


「「「助かった…」」」


「じゃ2人共受付で登録して貰ってこい」


「分かった、サラ行こ」


「うん」




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