第43話 魔剣の威力



セイが魔剣を手にして次の日、セイは魔剣を振ってみようと庭に出ていた


「あれ?母様も見に来たの?」


「ええ、セイが魔剣を振るところを見ておきたくて」


「セイ、一応空に向かって振るのよ」


「大丈夫だよ、魔力を使うつもりは、ないから」


「でも念の為にね」


「わかったよ、空に向かって振るよ」


「私も楽しみです、魔剣ハーデスがまた使われるのを、見られるなんて」


「あれ?冥王様は使わなかったの?」


「冥王様は、その魔剣を使うと亡き息子を思い出すからと…」


「そう…じゃぁ振るから皆一応離れていてね!」


「私はここで」


セバス以外が、離れてからセイは、魔剣を空に向かって振った


ザンボッバッ

セイが振るった魔剣からは炎の斬撃が出て、またも雲を吹き飛ばした


「えっ…嘘だろ」


「セイ!魔力は使わないって、言ったでしょ!」


「違う!俺は使ってないよ!」


「あれは、セイの魔法の、【火斬】だったでしょ!」


「だけど、俺は魔力を使ってない!」


「セイ様は、魔力を使っていませんよ」


「ほら、セバスさんも言ってるじゃん!」


「なら何で魔法が、発動したの!」


「それは、分かんないけど」


「簡単ですよ、セイ様の魔力を吸った魔剣が勝手に発動させたからです」


「えっ、魔剣ってそんな力あるの?」


「はい、本来はセイ様が魔剣の魔力を、コントロールして出ないように、しなくてはいけないところを、自身の魔力だけを抑えて、魔剣の魔力を抑えなかったのが、今回の原因です」


「言ってよ!魔剣は俺が魔力を動かさなかったら、意味がないと思っていたから、なにもしなかったんだよ!」


「ですが、空に向かって振ったので、何も問題はなかったですし」


「問題大有りですよ!」


「はぁ、俺まだ自分の魔力も、コントロールできてないのに、これからは魔剣の魔力も、コントロールしなくちゃいけないのね」


「セイ様なら、できますよ」


「はぁ、また騒ぎになってますよ」


マーサの言う通り、王都ではまた騒ぎになっていた



~ハンターギルド~

ギルドマスターと職員とハンタージョン


「おい!今のは誰だ!」


「これができるのは、今の王都ではジョンさんぐらいです」


「なら呼んでこい!」


「俺じゃないぞ!」


「ほう、これができるのはお前ぐらい、らしいけどな」


「それでも俺じゃない!」


「なら誰がやったんだよ!」


「知らねぇよ!俺が聞きたい!」



~国家魔法師執務室~

魔法師団長と魔法師副団長


「おい、これって前に…」


「多分そうですよ」


「ふぅ~なら今回は、陛下に呼ばれないな」


「どうしてです?」


「そうか、お前に言ってなかったな、あれをやったのは、セナ様の御子息だ」


「セナ様の御子息っていないでしょ」


「いや、陛下との間に息子がいる」


「なら何で、王家に迎え入れないのですか?」


「聞いた話によると、セナ様が陛下を許してないからだな」


「側妃の件ですか?」


「ああ、側妃のせいで、御子息と6年も離れ離れになったことを、今でも恨んでらっしゃる」


「それは恨まれるでしょ」


「だから今回は呼ばれん」


~国王執務室~

国王、宰相、近衛騎士団長、レイ王子


「これは…」


「陛下の考え通りかと」


「すぐにマイカが来ますよ」


「3人共どうしたのです?これをおこなった者を知っているのですか?」


「レイこれは…」


コンコン「マイカです」


「やはり来たか、入れ!」


「失礼します、陛下」


「うむ、要件は前と同じか?」


「はい、では「今回のも私の自慢の息子が、やったことだから」だそうです」


「やはり、なら一目でいい息子に会わせてくれと」


「では「貴方に、息子と会う権利はありません」だそうです」


「くっ、なら元気なのかと」


「それも「元気ですよ、毎日息子といるおかげで」だそうです」


「ならば、戻ってきてくれと」


「はぁ~「嫌ですよ、私貴方のこと嫌いですもん」だそうです」


「陛下、諦めましょう」


「そうですよ、セナ様は陛下の行動が全て読まれているのですから」


「ではこれにて失礼します」


マイカが出て行き


「父上、セナ様に息子がいるのですか?」


「あぁ、レオの弟がな」


「僕の弟、では何故王家に迎え入れないのですか?」


「嫌がられているからだ」


「それは、母上達側妃のせいですか?」


「そうだ、側妃達のせいで、セナは息子と6年も離れ離れになった」


「6年も…なら無理ですね」


「あぁ、セナは息子と私を会わせたくもないほど、恨んでいる」


「「陛下…」」 









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