第27話 国王の報い
王妃とサーシャが今は亡きサーヤを思い、涙を流している時セイは
「あれ?何で?涙が…」
「どうしたのセイ!シスターセイが!」
「どうしたの?…何で泣いてるのセイ?」
「分かんないけど何故か涙が出る…」
セイは急に悲しくなり涙が止まらなくなった
それは魔素の奇跡と呪い、魔素の浸透率が高い者に稀に起きる出来事、自身の血縁者の心の叫びを感情を感じてしまう出来事
~王城~
王妃の涙が止まった時、冥王はセイの話をし始めた
「さて、話を続けるぞ」
「はい…話を止めてしまい、申し訳ありません」
「よい、良き家臣を持ったな」
「はいっ!、それでセイは、遺伝を狙われ今王都に向かっていると」
「そうじゃ、セイは今王都に向かい旅をしておる」
「ですが、王都に来たら側妃の手によって」
「それは安心せい、儂が今日ここに来たのは側妃達から、お主達親子を守るためじゃ」
「それはいったいどうやって」
「儂が、側妃達を一族郎党皆殺しにする」
「「「なっ!」」」
「お待ち下さい!それでは私の息子達が!」
「儂には関係ないことだ」
「っしかし!」
「うるさいの~また王妃でも娶るなりすればよかろう」
「な、何を言っているのですか!私にはセナがいます!それではまるで…」
「そう言っておるのじゃ、お主達に儂の子孫を任せられるわけなかろう」
「ふざけないでください!いくら冥王様とて…」
その瞬間冥王が国王を魔力で押さえつけた
「儂とて何じゃ、儂には関係ないと?ならばセナに聞こう、お主この者と一緒におりたいのか?」
「…いいえ、既に愛想が尽きています」
「なっセナ!では子供はどうするのだ!既に魔法が使えるなら、私と同じ魔法のはず王家の魔法は門外不出!それを使える子がこの先狙われないと言えるのか!」
「それは…「安心せい」冥王様?」
「セイの魔法はこの者とは関係がない」
「ありえません!魔法は遺伝する!セナの子供なら私の魔法を継いでいるはず!」
「普通の血筋ならばそうなるだろう、しかしセイは特別じゃ」
「どういうことですか!」
「そもそもセイの魔法が強すぎる為に神が調べたのじゃ」
「強すぎるとは?」
「うむ、セイは魔素の浸透率が異常に高い、それは隔世遺伝のせいじゃ」
「隔世遺伝?」
「知らぬか、先祖返りと言えばいいかの?」
「先祖返りなら聞いたことがあります、両親よりも祖父母やその前の遺伝を強く受け継ぐことですよね」
「そうじゃ、セイは隔世遺伝で産まれた、それも儂の一族のな」
「ではセイの魔法は冥王様と同じ?」
「いや、儂の一族の遺伝は特殊系としか決まっておらぬ」
「ではセイの魔法をご存知無いのですか?」
「あぁ知らん、じゃが神から聞いた話では、既に世界トップクラスの魔法を使えるらしい」
「ならばその子を新たにこの国の王子に!」
「はぁ~何故儂の遺伝をハービスごときにやらねばならん」
「私の子供です!」
「貴方は黙っていて下さい!セイに父親はいりません!」
「っ何故だセナ、そうすればまた家族に…」
「貴方の家族は側妃達とその子供です!私とセイは貴方の家族ではありません!」
「しかし…「国王よ、お主はセナを守ることもできなかったであろう、そして側妃達の暴走を知りもせず、今まで生きていたのだろう、これは報いじゃ妻を蔑ろにし夫の務めをおろそかにしたお主の」セナ…」
セナは項垂れている国王に目もくれず冥王にセイの事を聞いた
「冥王様、セイはいつ頃王都に着くのですか?」
「1週間後じゃ、それまでにセイと暮らす準備をしておけ」
「はい!、サーシャ、マイカ準備をしに行きますよ!」
「「はい!セナ様」」
セナはセイと暮らす為の準備しに出ていき、部屋には項垂れている国王とどうすることもできない宰相と近衛騎士団長が残った
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