第15話 セイのイメージ


あれから1年が経ち、サラは7歳になり毎日のように魔力を動かし、ついには魔法を使えるまでに成長した


マーサは21歳になり見合いの話が来ていたが自身の魔法が知られてはいけない物と思い

セイとサラがいるからと見合いを断り日々魔法の練習をしている


一方セイは…


「(マジで動かん、魔素の浸透率は上がり続けいるのに、どのイメージでも魔力を動けてない)」


「(本当に、魔法が使えるよになるのか?)」


「(ウルさんに聞いた魔法師のイメージは、全て試した)」


「(少し動いたと思っても次には動かんくなるし、マジで俺の特徴は何なんだ?)」



セイは今だにイメージを見つけられず日々努力し続けている



「セイ!どうイメージ見つかった?」


「ん?サラか…それが全く駄目なんだよ」


「そうなの?」


「あぁ少し動いたと思ったら、次の時全く動かないし、お手上げかな」


「でも少しは動いたんでしょ?」


「あぁ少しだけな」


「ならセイは特殊系じゃない?」


「ん?特殊系ってなに?」


「ウルさんに聞いたんだけど、特殊系って普通の魔法師と違ってイメージがいくつもあるんだって、私の叩くとシスターの治すその2つを合わせたようなイメージとか、本当はイメージが一つ何だけんだけど、出来ることが多いからこそばらばらな感じなんだって」


「…出来ることが多い?」


「そうらしいよ、ウルさんが知っているのは柔らかくしながら固くもするイメージがあるって言ってた」


「(それって…金属みたいだな)」


「じゃぁその魔法師が得意なのは泥とか?」


「そうらしいよ、でもその魔法師は何かが違うって言ってたって」 


「…ありがとう、何となく見えてきたよ!」


「そうなら良かった!」



それからサラが、魔力の練習に戻ってからもセイは、サラから聞いた話を考えていた


「(多分だけど、ウルさんから聞いた魔法師は、金属を自由に操り武器を作ることができるはず、だけど攻撃に囚われて進むべき方向性を間違えたんだ、その魔法師は鍛冶師になるべきだったんだ)」


「(つまり、魔法師は生産職にも適正があるんだ、多分だけどサラは魔法に武術を合せて使うと、強くより強くなれるんだ、シスターも魔法を使いながら薬を作れば…)」



そうセイの考えた通り魔法はありとあらゆる仕事に応用がきくもの、世界中の魔法師は攻撃に囚われ、自身の可能性を潰している。

それが文明が発展しない理由の一つでもある



「(さて…俺のイメージは今まで少し動いた時の感じから…)」



セイはそれから今までに聞いたのイメージを振り替えつつ自身のイメージを探し始めた



~2日後~


「これか!」


「「…!分かったの?」」


「ようやく分かった」


「セイのイメージは何だったの?」


「俺のイメージは、斬るだった!」


「「斬る?」」


「そう!斬る」


「どうしてそう思ったの?」


「サラから特殊系の話を聞いて、ウルさんが言っていた魔法師は金属を操るって思ったんだ」


「どうして?」


「だって柔らかくしながら固くするのって、まるで鍛冶師が鉄を鍛えるのに似てるから」


「!そうね、確かに似てるわ」


「だから俺のイメージも何かを操るって思ったんだ」


「それで?」


「最初は風や水とかでイメージしてたけど少しは動くけどその後動かなかったから何か違うって思って、魔力が少し動いた時のイメージから何ができるか、考えてたら斬ることだったんだ!」


「水で斬ることなんて、できるの?」


「できるよ!火は焼き斬る、風は断ち切る、水は削り斬る、土は叩き斬る、光も焼き斬る、闇は朽ち斬る、全て斬ることはできたんだよ!」


「そうなの、初めて知ったわ」


「(そうか、この世界は斬るの剣ぐらいなのか)」


「まぁでも良かったわ」

 

「うん!これで3人共魔法師になれるね!」


「そうだね」


「じゃぁ明日ウルさんの所に行って魔法教えてもらわなきゃ」


「うん、頑張るよ!」








追伸

セイのイメージが中々しっくりこなくて

最初は自由にしてみたり次は雷にしてみたり

自由は万能すぎてすぐ行き詰まってしまい

雷は強いけど他の作品で多すぎるので

だだ万能型だけど強くなりすぎないように

斬るにしました



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