第3話 拾われ1歳に


ここは町の教会


「オギャーオギャー」


「?あら何この子」


「シスター!どうしたの?」


「多分捨て子ですね。」


「えー!またー」


「そうですよ、でもカイあなたもそうでしょ?」


「まぁそうだけど…」


「ここは教会なのです、あなた達みたいな

捨て子を助け導かなくては行けない場所」


「それはわかるけどさ…」


「何が、不満なのです?」


「食べる物ないじゃん!」


「それは…そうだけどまだ赤ん坊そんなに食べませんよ?」


「えっそうなの?」


「ええ、赤ん坊はミルクを飲むだけですから」


「へぇそうなんだ、なら大丈夫だね!」


「さてこの子の名前は?」ガサガサ


「あ!あったこの手紙に書いてあります」


「さて「この子の名前は セイ です」ですか」


「続きは「この子をよろしくお願いします」」


「「いずれ迎えに来ます」ですか」


「はぁ、まぁ迎えに来れるか分からないですから一応この子には内緒にしときましょう」


「カイ!」


「なに?」


「この子はセイです、貴方達の新しい家族になります。いいですね?」


「ん~~分かった!」


「では、ご飯にしましょうか」


「わ~い!」




~セイ~


(いや全部聞こえてんだけど)


(迎えにってことはこの世界に母がいるのか?)


(あのクソジジイに転生させてもらってこの姿になって母親らしき人は見てない)


(てっきり両親なし家族なしだと思った)


(まぁ期待しずにおこう)


(にしても暇だな)


(寝るか)


zzz







~1週間後~



~シスターマーサ~


「この子は余り泣かないわね」


「シスター!それって普通じゃないの?」


「あらサラ!そうね普通は何かあるたびに泣いたりするわね」


「じゃぁこの子はいつ泣くの?」


「それがねトイレの時だけなのよ」


「?それのどこかおかしいの?」


「それがね健康そのものなのよ。」


「?じゃぁ何で泣かないの?」


「それが分からないのよ」


「ふ~んまぁ元気ならいいんじゃない?」


「そうね」





~約1年後~


「セイ誕生日おめでとう」


「「おめでとう!!」」


「ありあと」


「あらちゃんと言えておりこうね」


「えへへっ(当たり前だろ言葉わかるだから)」


「ねぇねぇ」


「なぁにチャラ」


「サラだって!」


「なぁにチャラ?」


「もぉーもういいや」


「それでセイは将来何になりたいの?」


「おれぇはちぇかいをたびぃする!」


「旅?」


「ちょう!たびぃ!」


「ふ~ん何で危ないよ?」


「でもおもちろちょう!」


「なら、強くならないとね?」


「へっ、セイが強くなれるかよ」


「むぅ~」


「こら!カイあなたって子は」ゴン


「ぷ!(カイの奴マーサに頭叩かれてやんの!)」


「いってぇー、なにすんだよシスター!」


「あなたが人の夢を馬鹿にしたからです!」


「でもセイはこんなにチビなのに強くなれないよ!」


「はぁ~カイあなたも1歳の頃はセイと変わらない大きさでしたよ」


「嘘だ~俺こんなに小さくなかったよ!」


「いやカイも私も1歳の頃はこんなもんだったよ」


「そんなわけないだろ!」


「カイ」


「何だよセイ!」


「あちゃまだいじょうぶ?(頭悪すぎだろ)」


「ふん!大丈夫に決まってるだろ!

俺はお前と違って強いからな!」


「ちょう(いや俺が言いたいのは)はぁ~」


「「ぷっ…アッハハハッ」」


「何に笑ってんだよ、サラ!」


「いやだって…ね~シスター」


「そうね、まさかここまでとは思ってなかったわ」


「ないがだよ!」


「貴方の頭の出来よ!」


「それが何だよ!サラ!」


「「「アッハハハッ」」」


「3人とも何に笑ってんだよ!」



こうしてセイの1歳の誕生日は終わる。









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