第3話

「これはこれは、シュヴァルツヴァルト殿ではないですか。お初にお目にかかります、わたくしはマーズ・プラネルと申します。本日、我々が開発致しました、新型の特殊兵器である〝機械子女アンドロイド〟をお持ちしました。お気に召していただけると幸いでございます」

オトウサマは腰を曲げて頭部を下に下げる。口角の微小な上向きの運動を確認。“機械子女”は私のこと。

「リゲル、立ちなさい」

オトウサマから命令を確認。実行します。

「シュヴァルツヴァルト殿。こちらが機械子女です。名は、リゲル・アンヒュームです。たまに命令が実行されませんが、それ以外は特に問題はございませんので、安心してお使いください」

オトウサマが接触する。オトウサマはシュヴァルツヴァルト様の方向に右手を向ける。シュヴァルツヴァルト様はオトウサマの右手に同じ手を接触させる。

シュヴァルツヴァルト様の口角に上向きの運動を確認。

「勿論使わせていただきます、ご丁寧な説明、誠にありがとうございます」

シュヴァルツヴァルト様の頭部に縦方向の連続的な運動を確認。

「では、私はそろそろお暇させていただきます。.....あぁ、そうだ。機械子女の使い勝手の報告お待ちしておりますね」

オトウサマの気配の消滅を確認。


「さて、挨拶は執務室に着いてからにしようか。こっちに付いてきて」

命令を確認。実行可能。よって、実行します。

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