第3話 弥生
もうじき春休み、という頃合になると、大抵学校で毎年同じチラシをもらう。何年か前に行方不明になった小学生の顔写真と名前や学校名や服装の特徴が書かれたそれは、その子の親とか知り合いとかが任意で作って市内の小中学校へ配布しているらしい。
クラスの中には大抵知り合いの知り合いとかいう奴がいて、そいつによれば、行方不明になった子の家は割と街中の方にあって、塾をさぼって友達の家に遊びに行く途中に忽然と消えてしまったらしい。友達の家までは自転車で十分くらいで、いなくなる直前まで近所の人や学校の知り合いに目撃されており、不審者の情報とかも特には出てなかったとのことだった。捜査は早々に手詰まりになってしまい、何年も経ってしまった今はもう証言頼みという状態なのだという。
写真に写っている顔はクラスの子たちより幾らか幼いけれど、生年月日を見ればこの春で中学生のはずだ。この年頃はすぐに顔も変わってしまうしあんまり参考にならないんじゃないのかな、と思ったけど、行方不明になったときに着ていた服や靴のことまで委細に書き込まれている意味を考えて、あんまり深追いするのはやめにした。行方不明になった直後ならともかく、何年も前に着ていた服が手がかりになるということは、探している家族にとってはあまりいい事態ではないだろう。
そのチラシは、学校でもらう案内のプリントとかと一緒にして、いつもと同じようにこたつの上に出しておいた。こうしておけば兄貴は気が向いたときに目を通して、行事予定や給食の献立表とかは冷蔵庫にマグネットで貼り付けて、学級通信とかは適当に綴じたあとで棚の上に並べて、そしてもういらないやつは雑紙と一緒に古新聞入れに片付けている。兄貴は家のこともろくにしないけど、そういうところはやっぱり大人なんだなあとか思ったりしないでもない。何となく捨てるのも気が引けるチラシを、兄貴がどう始末するのか少し気になった。
ともあれ、春の足音を聞きつつそろそろしまわなくちゃと思いつつ退け時を逃しているこたつに潜り込んでいたら、廊下から兄貴が「もう帰ったのか」と顔を覗かせた。いつもながらのぞろっとした着物姿で、家の中でだらだらしていたのか足元は素足のままだ。
「六年生が卒業式の練習だから、学校も半日で終っちゃった」
「ってことは昼飯まだだよな」
大方一人だったら適当に済ませるか、昼寝で誤魔化すつもりだったのだろう。んーと兄貴が苦吟の声を上げるので、コタツに足を突っ込んだまま茶箪笥の引き戸を開ける。その奥に買い置きしておいたカップ麺を取り出して、コタツの天板の上にどんどんと二つ並べると、兄貴は露骨な喜色を浮かべた。今更兄貴の料理の腕前に期待なんかしていないけど、その代わり豚骨海鮮醤油は譲らない。
「おお、それなら葱刻もうな葱」
兄貴は袂から襷紐を取り出して、ひょいと左肩から右脇にかけて袈裟懸けに斜めがける。掃除とかのときの十文字襷ほどきちんとしていない、利き腕側の袖だけを押さえる斜め襷だ。それから箪笥の上のペン立てにさしていた鋏を引っこ抜いて、縁側から庭先に降りた。浅葱の根っ子を植えていた分が庭の隅にひょろひょろ伸びているので、それを切ってくるんだろう。日差しがすっかり強くなっていて、ガラス越しだと陽気といっても差し障りがないくらいだけど、戸の隙間から吹き込んでくる風はびっくりするほど冷たい。
「それで野菜を食べたつもりにならないでよね」
「葱は風邪の予防にいいんだぞ」
細い浅葱の二本か三本、たかが知れているだろうに兄貴はいそいそと庭から台所の方へ回り込んだ。どうせカップ麺には乾燥葱がちまちまと入っているだろうに、兄貴はそれを葱とは断じて認めない。あとは台所の隅で干乾びている生姜の欠片や、庭で木に実ったまましなびている柚子とかをちょっと擦ったりして、七味と合わせてちょっとした薬味を作るんだろう。兄貴の作る自家製薬味は豚骨海鮮醤油には合わないけど、塩ラーメンとかカップうどんやそばにはよく合う。ただ、そんな手間をかけるくらいならはじめから料理してもいいんじゃないだろうかと思わないでもないんだけど、そこがうちの兄貴らしいところだ。
ふと電気ポットを確かめると、朝お茶を淹れるときに使ったまま補充していないらしく、このままだと湯量が心もとなかった。マグネット式のコンセントの根元を引っこ抜いて、片手にポットを下げる。何だか兄貴を追いかけるようになったのがちょっと癪だけど、まあ仕方ないと台所へ向かった。
「しっかし、毎日のプリントも結構な量だよな」
ポットのお湯が沸くのを待つ間にも、台所から戻ってきた兄貴はこたつ布団を担ぎ上げて背中を丸めた。片手だけ手を出してものぐさにぺらっと紙をめくるその仕草も物憂げというか情けない。ふーん、とかんー、とか相槌ともつかない鼻声を上げながら順番にプリントをひっくり返して、ふと指を止めた。案の定、と横目で見やりながら、わざと気づかない振りをする。ちらっと兄貴が目を上げた先にあるのはカレンダーだ。
「四年かあ」
例のチラシの子がいなくなってからの期間だ。何とも解釈のしようのない、気の抜けたような声だった。
「神隠しじゃないかって言われてるんだって」
何となく水を向けてみると、兄貴がこちらを見た。何だかばつが悪くて、カップ麺の蓋の縁を指先で玩び意味もなく折り曲げてみたりする。別に気兼ねするようなこともないんだろうけど、処分しづらいプリントの始末を押し付けている後ろめたさが微妙に圧し掛かっていた。
「ちょっと遊びに行った隙にいなくなっちゃったんだってさ」
「まあガキはすぐちょろちょろするもんだけどな」
兄貴は割と無関心な感じで、もう一度プリントに目を落とす。そのままだとチラシを捲って次のプリントに移りそうだったので、思わず声をかけた。
「でもさ、神隠しって言うけどさ、何で神様なのに子どもとか隠すんだろうね」
ふと兄貴が上目遣いにもう一度こちらを見た。特に何か意図があるわけではなさそうだけど、ちょっと背中がひやっとする。
案の定、という気がした。うちの兄貴はどういうわけか、迷信や怪談の類に滅法強い。本とかで知識を持っているとか誰か詳しい人に教えてもらったとか、そんな感じではないのだけど、訊けば訊くだけ教えてくれる。こういうふうに、意外と面倒くさがらず教えてくれるところは、やっぱり兄貴なんだなあとか思わないでもない。クラスでも、厄介なことを訊かれたときに要領悪いくらいくそ真面目に人の相手をする奴は、大体弟か妹がいる。
とは思うものの、少しだけ考え込むような仕草をした後の、兄貴の声はますます素っ気無かった。
「さあな。隠す主体にもよりけりだから何とも言えんさ」
主体、という言葉の意味するところがよくわからなくて首を傾げていると、兄貴はさらっと補足した。
「神っつっても色んなのがいるんだよ。喰うために人間をさらうのもいれば、油を絞るために連れていくのもいるし」
「あぶら?」
「そう、油」
思わず聞き返すと兄貴はちょいと何かをつまんだ。カップ麺の仕上げに入れる調味油の小袋だ。
「隠し神ってのがいるんだが、こいつはさらった子どもを絞り器にかけて、取れた油を自分で使ったり、街中へ売りに行ってたらしい。今はニーズがあるのかわからんが、灯取りや揚げ物に使ったりするのに重宝だったんだとさ」
その瞬間、背中でぴーっと機械音が響いた。びくっと身を縮めると、兄貴が「湯が沸いたぞ」と背後のポットを指差した。振り向くと、ポットの頭がもわっと湯気を吐いている。慌ててカップ麺二つに順番にお湯を注ぐ。その間に兄貴は、プリントをひょいと取り上げてばさばさと捌きながら題目だけを一瞥した。
「まあ一概に神っつっても生饌だけで粛々と満足してくれる行儀のいいのばかりじゃないからな。昔は人身供犠を求めていた社とかもあるくらいだし、そういうところの神にとっては人間の子どもはご馳走だ。別に食うつもりがなくても、肉や油にすれば人間にだって売ることができるから、そうすりゃ手っ取り早い現金収入源さ。現金ってのは人間相手にしか使えんが、あると何かと便利だからな」
生饌ってのが何だかわかんなかったので訊いてみたら、神社で神様に供える生米や乾物や青果のことらしい。今ではお供えや神饌とか言えばそれを指すらしいけど、昔は熟饌といって手の込んだ料理をしておくことが多くて、お供えした後は祀った人が食べるのがしきたりだったそうだ。だけど夏場なんか食中毒が多発したので、傷みにくい乾き物をお供えするようにしましょう、という全国キャンペーンが明治時代くらいにあって、今みたいな方式になったらしい。それはどう考えても人間の勝手な事情だけど、それでも辛抱してくれる神様なら確かに、あんまり物事を荒げたりはしなさそうだ。
箸でカップ麺の蓋を押さえ、兄貴はプリントの束を脇に避けた。
「ま、そういう神はきちんと定期的に供物を奉げられていれば、別に何てこともないんだけどな。祀られなくなった神は零落して妖怪になるから、何しでかすかわかったもんじゃねえ」
餌をもらえなくなった家畜が野生化するみたいなもんさ、と兄貴は何だか不遜なことを言った。罰当たりだよ、と呟いたら、兄貴は「いないと困るって意味ではそう大差ないだろ」とか何とか。まあ確かに、神様が偉くて家畜は賎しいってのも誰が決めたんだってところかもしれない。
「……じゃあ、神隠しに遭ったら戻ってこられないもんなんだ」
「んー……ま、神隠しにあった子どもが何十年も経ってから、老婆になって姿を見せたって話もあるけどな」
へえ、とようやく兄貴の方を見遣った。兄貴はひょいと肩を竦めた。
「ま、その場合は戻ってきても結局その後すぐどこかに行っちまったらしいが、場合によったら戻ってくることもあるわけさ」
「つまり、食べられちゃったりしたわけじゃないってことだよね」
人の姿をしたまま、元の場所にも帰らずどこか別のところにい続けているという可能性もあるってことだろう。念を押すように伺うと、兄貴はこたつの中に両手を突っ込みながらゆるく頷いた。
「ほれ、狐とか狸に化かされたって言うだろ。悪戯でちょっと帰り道を失わせる奴とかもいるし、天狗や鬼みたいなのだと、ちょっとタイプの子がいたらすぐひっかけたりするんだよ」
兄貴の言葉に少し首を傾げ、そう言えば若い女の人が鬼とか人でないものに連れ去られるのは昔話の定石だな、とか思い返す。もっとも、今実際に行方不明になるのは子どもか認知症で徘徊していたお年寄りか、そうでなければリストラにあったおじさんとかがメインのような気がするし、その中でどのくらいが神隠しに当てはまるのかはよくわからない。事件に巻き込まれたとか某国に拉致されたとか、はたまたついふらっと魔がさして失踪しちゃったとかいうのも中には含まれてるかもしれない。それにしたって、若い女の人が消えたまま戻らないという事件は、多分他のケースと比べてずば抜けて多いということはなさそうだ。
「ま、若い女の神隠しはだいぶ減ったみたいだけどな。妖怪どももイマドキのねーちゃんは今ひとつタイプじゃないのかもな」
兄貴はちょっと笑った。多分同じようなことを考えていたんだろう。それからふと、こたつから手を抜き出すとさっきのプリントの束につっと手を伸ばした。
「さっきも言ったけど、神隠しには色んな目的があるわけだ。喰うためとか売るためとかももちろんあるんだけど、中には惚れて惚れてどうしようもなくてついさらっちまったとか、遊んでた子どもが可愛くてついかどわかした、とかいう場合もある」
兄貴の指先が、重なってたプリントを雑に払い除ける。中から覗いたのはさっきのチラシだ。写りの悪い写真の中で、知らない子どもが笑ってる。
「神にしても妖怪にしても、社会を持たない類のものは結構多いんだよ。山の中で庵を結んだり、定住せずにあちこちさまよい歩くのもいるし、種類によってはそもそも片方の性別しかないのもいるしな。そういう連中にとって、仲間や子孫を増やそうと思ったら余所から持ってくるのが一番手っ取り早い。子どもが欲しくて堪らない女が赤ん坊を誘拐したとかいう事件とかも昔あったろ、そういうノリに近い」
「……ふうん」
わざと気のないふりで返事をする。兄貴はチラシを指先で弄りながら続けた。
「んで、さらう方も色んなのがいるからな。いなくなった子どもの家族が必死で探してたら、ついほだされて帰してしまうような性格のやつもいる」
「ふうん」
気のない素振りを続けていたら、掘り下げるタイミングを逸してしまった。それを知ってか知らずか、兄貴が人の悪い笑顔を覗かせる。
「親が捜してたらすぐ帰すのもいるし、何年か経って気が変わるのもいる。さっき言ったのみたいに何十年も経ってからふっと一時帰宅させるのもいるから、一概にはわからねえけど、それこそ相手によりけりってところだろう。まあ共通してるのは、帰ってくるのは周りの人間がずっと探してる場合ってくらいだな」
人が聞きたかったところを正確に穿ってくる兄貴は人が悪い。
家族や親しい人が――例えば我が子が行方不明になって。もしかしたら何らかの事情ですぐに死んでしまっているかもしれない。生きていたとしても、いつ気が変わって手元に帰してくれるかわからないし、場合によったらずっと帰してくれないかもしれない。そんなふうに可能性には無限の分岐があって、その中の奇跡的な一つが希望に通じているばかりなのに、希望ってのは黒い点の集まりの中でたった一つ光っている点みたいなもので、数こそ少ないのになぜか嫌味なくらいに目立つ。
諦めてしまえば楽かもしれないけど、その楽さはどれだけ苦痛を伴うのか、当事者でなければまるで見当がつかない。見当はつかないけど、それが物凄く辛いことだということだけはわかる。
――いつの間にか三分すぎていたらしい。時計をちらっと見た兄貴が、おもむろに箸を摘み上げた。
兄貴はカップ麺の蓋を剥がすと、水滴を垂らさないように濡れた側を内側に折り曲げる。やけに慣れた手付きなのが、何て言うかとても駄目な感じだ。それからぐるぐるっと掻き混ぜて薬味をばさっと振りいれると、青くて刺激の強い匂いがつんと立ち上った。
音を立てて麺をすすり、兄貴はふと「のびるぞ」とか言った。慌てて豚骨海鮮醤油ラーメンのスープの原液をカップに入れて混ぜる。白い湯気が美味しそうな匂いを煽ってくるので、もやもやした思いを振り切るように勢い込んで麺をすすった。
美味そうだな、とか兄貴が身を乗り出してくるので、一口あげる、とカップを押し出したら兄貴もカップをこっちに寄越してくれた。試しに麺をたぐってみると、透明なスープの塩ラーメンに青々とした薬味が絡んでいる。今日乗っているのは、浅葱みたいなのと、小さな玉葱を刻んだみたいなの。すすってみると、あっさりした塩ラーメンにぴりっとした味が利いて割と美味しい。美味しいけれど、葱にしてはちょっと野性味が効いているというか、ちょっと味がきつい。
「……兄貴、これ葱?」
「
さっき兄貴がふらっと外に出て行ったところをふと思い出した。ということは、庭先か表の道端で引っこ抜いてきたんだろうか。
「……雑草?」
「人聞きが悪い。由緒正しき野草だ。しかも今が旬だぞ」
ふうん、と箸先で白い部分を摘んでみる。いわれてみれば、らっきょや小さな玉葱を刻んだみたいな形をしていて、口に入れると鼻に抜ける感じがする。ちょっとぬるっとしてるけど、慣れてくればその刺激が美味しいかもしれない。
にやっと兄貴はこっちを見て笑った。
「何より、それ喰ったら神隠しに遭いにくくなる」
へ、と顔を上げると、兄貴は豚骨海鮮醤油のカップに口をつけてスープをすすった後、にんまりと目を細めた。
「神にしても妖怪にしても意外と好き嫌いが多くてな。天狗なんかは鯖が嫌いだし、鬼や河童は鰯が苦手なんだが、隠し神の類ってのは何でか野蒜やにんにくがダメなんだとさ」
へえ、と麺をすする傍から声がもれた。
「ヤマトタケルが山の神を殴り殺すのに使ったのは野蒜だし、失せ物探しのときは『にんにくにんにく』って連呼したらいいって言うだろ。悪戯で物を隠した神が慌てて逃げるから失せ物が出てくるんだ。っつっても日本だと昔から一般的なのは野蒜だから、要はそういうことなんじゃねえの」
兄貴はいい加減な調子でそんなことを言った。その『にんにくにんにく』って呪文もはじめてきいたけど、そう言えば吸血鬼もにんにくが嫌いなんだし、言われてみればちょっと納得かもしれない。
ふうん、と野蒜の根っこをしゃりしゃり齧りながらスープをすすって兄貴に返した。見た目によらず、兄貴は案外いい味覚のセンスをしている。これで真面目に料理をしてくれたら、日中だらだらしてるのも少しは大目に見てもいいんだけどな、とか思った。
ふと、手元に返ってきた塩ラーメンをたぐってすする兄貴に呼びかけてみる。
「ねえ兄貴」
「ん?」
ちゅるっと麺を吸い上げながら兄貴はこっちを見た。間の抜けた顔だから、余計にこんなことも聞きやすかった。
「もし兄貴だったら、どのくらい探してくれる?」
兄貴ときたら考える間もないくらいすぐに答えた。
「帰ってくるまでは探してやるさ」
「答えになってないよ」
すぐにずるずる麺をすする兄貴に頬をふくらませてみせると、兄貴は箸で絡んだ麺をほぐしながら、ひょいと肩を竦めた。
「帰ってくるまでは帰ってくるまでさ。何十年かかろうが、まあ諦めなきゃ可能性はゼロになるわけじゃないんだし」
割と軽い調子でさらっと言うから罪が重い。ふうん、と適当に流しながら箸を拾っていると、ふと向かいから声が飛んできた。
「それならお前はどうなんだ」
兄貴はこちらをちらりと覗き見ている。そんなところはつくづく人が悪い。
「……大丈夫だよ、野蒜くさい兄貴をさらうような神様はいないだろうから」
「おー憎まれ口を叩きやがって」
コタツを挟んだ向こう側で、兄貴は前かがみにカップ麺を抱えながらそんな風に笑った。
――食後に箸を片付けていたら、兄貴が何やら冷蔵庫の前でごそごそしていたので、見ると例のチラシがマグネットで貼り付けられていた。
「ま、諦めなければ可能性もゼロにはならんしな」とは兄貴の弁で、それは楽観だけど確かにそんなもんかもしれない。
隠し神
【分布】
不明。
世界的に多くの亜種が分布するが、分類及び同定作業が進んでいないため今後の調査を要する。
【形態】
不定。
黒く大きな姿で表出されることが多いが、稀に白や赤の着衣を指摘される場合もある。
【生態】
人間(多くの場合、子ども或いは女性)を誘拐・略取する妖怪の総称。
目的も一様ではなく、小児への教育を目的とした短時間の拘束に留まる場合もあれば、家業の継承者として養育する事例や、営利目的の転売(奴隷又は食用・燃料用油に加工)も確認されている。
世界中で同じような妖怪や現象が確認されているが、種としての類似性や関係性には謎が多い。調査員の安全を確保した生態調査が難しいことが研究を困難にしている一因とされる。
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