第十三話 近寄りがたい人

さて、今日も山の探索の続きだな、おや、レオのやつ、何やってんだ...?

「ゴボボボボボボ...」

また溺れて...いや、溺れていない!適応力は本当だったか...!

「いやぁ、慣れたわ、水中も」

すげぇな、まあそれは置いといて、行くぞ

「おっけーい」

そうして道を進んでいくと、なにやら異様な雰囲気を感じた

「...なんだろう、とても死のオーラを感じる...」

カイが気配を感じているってことは、それ系のやべーやつか

「怖いです...行って大丈夫でしょうか...」

ユウが怖がっている

「ユリおねぇちゃん...怖いよ...」

シズクも怖がっている

「アハハ!楽しみだわ!」

こいつは大丈夫そうだな

だれか行くか?俺は行くけど

「私、気になります!」

ユウが手を挙げた

さっき怖がってたけど、大丈夫なのかな?

そうして、雰囲気を感じたところへ行ってみると、赤い髪の女の子がいた

髪はぼさぼさで、クマがひどいようだ、不眠症か?

「...近寄らないで...」

うわぁ、目を合わせるだけで死にそうだ...

ユウは平気なようだ

「大丈夫です、私たちは敵ではありません」

ユウはそう言って近寄ろうとする

「...そう言って、私を倒す気でしょう...」

女の子は拒絶している

「いえ、私はあなたを救いに来たのです」

ユウは引かない

「...何を言ってる、この呪われた私を救いに来たってどうしようもないでしょう...」

女の子はまだ拒絶している

「いえ、救いはあります」

やっぱ安心感あるなぁこの天使

「...本当なの...?」

少し心が揺らいでるか...?

「えぇ、救いはあります」

やっぱこんな優しさに溢れた天使はいいな、さぁどうだ...?

「...それが本当なら、試してよ...」

何をするんだ、うぉ...やべぇこれは...意識が消えそうだ...!

「...死の呪い、これのせいで近づくみんなが、死ぬの...あなたなら耐えるよね...?」

マジか...ユウは大丈夫なのか...?

ユウの様子を見たら、全く平気そうだった

「私は、天使です、死ぬことなんて、怖くないです」

だからか、もしかして復活させるときに音が少ししか出ないのは、自己再生をするからなのか?

「...あなたは本当に私を救えそうだ...」

ふぅ...死ぬかと思ったぜ...とりあえず仲間にできるか交渉しよう...

一人じゃつらいだろ、仲間になるか?

「...まあいいだろう...」

よしよし、新しい仲間がまた増えた

さて、あいつらのところへ戻るか

「あ、仲間にして戻ってきた」

ナツがこっちへ向かってきた

「サンが家取りに行ったよ」

マジかよ、もうすぐ夜だぞ、戻ってくるのか...いやもう戻ってきた!?

「よっしゃ持ってきたぞー!」

サン体力えげつねぇ...

「アハハ!細切れにしたイノシシの肉食うか?」

狩りもしてたんかい!

─なんだかわちゃわちゃしてきたなと思いつつ、いつものように眠りにつき、十二日目が終わった

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