第七話 上司

さて、今日はどこへ行こうか

行く方向について迷っていると、ニコが

「こっち行きましょう!」

と言ってくれた。

行く方向は、花畑を指していた。

「あっちで何か集めるのか?」

イチがニコに聞いた。

「いや、きれいな空気を吸いたいの!」

ニコらしい回答だ

町を出て森を歩いていると、なにやら銃声が聞こえた。

なんだ?

「トライデント構えておくか...」

「アハハ...どこだぁ...?」

「森で銃声...猟師かな?ここらへんなんかいたっけ...」

すると、木の上から天使が落ちてきた。

...天使...?アッ空色の髪だ...

また落ちてきたのか?と思いつつ、体を見ていると、頭部が撃ちぬかれていた...!

「おいおい、天使を撃ちぬくってどういうことだよ!?」

カイが驚いている。

ニコは震えている...同じ種族だからなんだろう、俺も少し怖くなってきたよ。

いや、怖がっていてはいけないな、復活させよう。

シュゥ...

あれ、音が短い...?

「いたた...撃たれるなんて思わなかったわ...あの猟師さんに撃つのをやめるように言ってこないと...って、アカリ!」

へ?アカリ?誰の事?

俺が困惑していると、天使はニコのほうへ走っていた。

「心配だったのよ...うぅ...」

天使は少し泣いていた。心配性なのか、あるいはあのことを後悔しているのか...

「もう、泣かないでよ上司さん、あなたが優しすぎて、私が起こした問題を許したから、他の天使から追放されちゃっただけだよ...」

ほへ...?上司...?

ま、マママママまぁ、名前を付けよう

ちょ、ちょっといいかなそこの上司さん、名前をつけるよ、君を9号と名付けよう、呼び方はなにがいいですか?

やべ、なんか敬語になった

「うーん...呼び方ですか...ユウでお願いします」

おっけぃ!わかった!

すっげぇ優しい雰囲気があるし、ユウって呼び方もとてもいい。

天使というより、女神なんじゃないかな...

あの銃声の正体は何だったのか、よくわからなかったけど、とりあえず行こう。

花畑へ着くと、そこはほんわかとした雰囲気が漂っていた。

「あはは~」

ユリは今まであった狂気が消え、ほんわかとした雰囲気になった

「噓...あのユリがあんなにほんわかになるなんて...」

「逆に怖い...なんなんだこの花畑は...」

カイやイチが驚いていた。

サンは机を作っていた。

いやどっから材料持ってきた!?

「森で木を軽く十本倒してきた」

軽く十本!?噓だろ!?数分で!?

ユウとニコは、紅茶を用意していた。

「できたぞー!でっかい机!」

オイオイオイオイ!サン!片手で持ち運ぶな!

「はいはーい!」

「凄いな...筋力が...」

イチが驚いていた。

「みんなでお茶会しましょう」

「みんなの分の紅茶もありますよ」

ニコとユウが誘ってきたので、全員でやることにした。

美味しっ...!

「美味しいなこの紅茶」

「あはは~!とってもおいしい~!」

「すっごいうまいな!」

こうして、お茶会をしていたら、夜になってしまった。

さっさと帰って、寝ることにした。

─ユウがニコに抱き着いて寝ていたのを見て、ユウの尊さに心を撃ちぬかれながら、六日目が終わった

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