第三話 森の中

草原を抜けて暗い森に入った。

「ここは暗いね、ライトがないとなんも見えないんじゃないかってぐらい」

ニコがそう言いながら、光の玉を手で持っている。

それ持てるもんなんだ...と思いつつ、進んでいく。

「でかい木が倒れているな、通れないぞ」

イチがそう言った。

いやでかすぎだろ、幹の太さが10m超えてるってなんだよ。

ニコは木を持ち上げようとしていた。

「いやいや、さすがに無理だろ...ってえぇ!?」

ニコがあのでかい木を軽々と持ち上げてしまった!

噓だろ...怪力なんてもんじゃねぇぞ...

そのまま遠くまで放り投げてしまった。

地面がかなり揺れている。かなり重たかったのだろう。

木があったところを通っていると、イチが何かを発見した。

「あ、木の下に人の気配がする」

え?それ潰されてるってことじゃん。復活できそうか?

「多分できるんじゃないかな、地面のほうにめり込んでるし」

よし、やってみるか、地面しか見えないけど...

シュゥゥゥ...

復活させると、地面から女の人が出てきた。その人は、斧を持っていた。

「あー、こっちに倒れてくるなんてな...想定外だったぜ...」

あのでかい木お前が倒したんかい、すげぇな。

「あれ、あの木はどこ行っちまったんだい?」

「この天使のニコが軽々と投げ飛ばしてたよ」

「マジかよ、天使って腕力も強かったんだな」

天使に対するイメージが変わった気がした。

まあ、復活させた人に名前を付けるか。

今日から君には三号になってもらう、サンと呼ぼう。

「わかったぜ」

といったところで、森の中を進んでいく。

「今の時間がわからないぜ...」

サンがそういうと、イチとニコがサンを掴み、木の上まで飛んだ。

「うぉぉぉ!夜空が綺麗だ!」

ってことは夜だな、寝る準備するか。

テントを立てる準備をしていると、サンが木を倒しているのが見えた。

なんか作るのかなと思って見ていたら、家を作っていた。

木を一振りで倒すなんて、どうなってんだ腕力...

ニコもそうなんだけど、サンも腕力えぐいだろ...

まあ、家のほうが安全そうだし、そっちで寝るか

─そして、二日目が終わった。

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