第3話 自己紹介
「色々配り終わって、時間も余ってるから自己紹介やろうかなー」
森先生が言う。好きなことをテーマにやるそうだ。じゃんけんで出席番号の後ろから順になった。どんどん順番が迫ってくる、永瀬は頭をフル回転する。自己紹介で失敗はしたくないのだ。
「23番林涼太です。元、寺山小っす。好きなことは読書っす。」
笑いが起こる。同じ小学校の友達らしき奴らがヤジを飛ばす。
「お前読書しないだろー!サッカーバリバリやってるアウトドア派だろハヤちゃん!」
少し経ってヤジがおさまると、永瀬のターンが回ってきた。
「22番永瀬陽太です。元、里山小学校です。好きなことは頼られることです。」
「わー」と声をあげたのは森先生だけ。他からの反応はイマイチだ。実は永瀬は密かに学級委員の席を狙っている。自己紹介でアピールをしたかったわけだが、そんなこと誰も気づかない。
永瀬が絶対に学級委員になりたいのにはわけがあるのだ。
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