豪釉(ハオユ)の夜、絆の灯火(子供)

『豪釉(ハオユ)の夜、絆の灯火(子供)』

液体猫(299)様の作品

https://kakuyomu.jp/works/16817330668003454084

ドジから始まるBL中華恋愛。さらに赤子付き。



前置き

BLとは戦争である。


TSは実質BLじゃね、とか両性具有的なアレピーーーーーーーーーーーーーーーーーはBLじゃね、とか男の娘との恋愛はBLじゃね、とか。


断じてBLではない。


BLはしっかりとした「男性同士」で成立するからそこ受けが堕ち具合が際立つものであるし、可愛らしさは必要ではない。男の娘に可愛らしさは必要だが、BLにはそこはアピール要素にはならない。TSや両性具有的なアレピーーーーーーーーーーーーーーーーーには女性的なエロティックさが必要なことが多いが、BLには必要ではない。


BLとはBLなのだ。男性と男性の恋愛であり、苦悩であり、人生なのだ。

ちなみにかわいい男の子や少年は男の娘ではない(迫真)。かわいい男の子はかわいい男の子なのだ。そしてかわいい年下少年とかっこいい年上のイケメンとの恋愛でも萌えるのだ。いろんな魅せ方はあるがやはり男性同士だからこその魅力がある。


――――と、あまりBLを知らない私が申しております(ダメじゃん)


参考とするのは、「第6話 赤子の名前を決めようまで」



1 タイトル&キャッチコピー


タイトル:振り切りがほしい

『豪釉(ハオユ)の夜、絆の灯火(子供)』

意味がわからなくとも読めなくてもいいから中華の雰囲気を出すためのタイトルにするか、読みやすいタイトルにするかどちらかにしてほしかったというのが私の感想ですね。読者に配慮してくださっているのはわかるんですけど……作者のこだわりでこういうタイトルだったら申し訳ないです。普通に『豪釉の夜、絆の灯火』でいいんじゃないかな……と。ただタイトルの吸引力という点では弱いのかもしれません


キャッチコピー:わかりやすい

『底抜けに明るい男×儚げな男の、産まれた時から強い絆で結ばれた中華BL』

メインのキャラと話の方向性がわかりやすくていいですね。



2 あらすじ


あらすじ:明確

あらすじとして完成度が高い。話がうまくまとめられている上にわかりやすいですね。私はこういうの下手くそなのであこがれます。



3 ストーリー

ストーリー:完成度高め

中華ファンタジーというと結構独特な設定や世界観があって、味がクセになる料理みたいな感じなのですが、しっかりとそういった世界観を見せつつ、明るい表現でかなり読みやすい、入りやすいと思います。

主人公の目的もはっきりしており、展開も主人公の性格由来のものと相手側の事情が絡み合ったかなり自然な展開で、ギャグとしても普通に面白い。

読んでいるだけで「あっ……」と察してしまう主人公のドジ具合がとても良い。



4 キャラ


キャラクター:グッド

明るくてドジな主人公がとてもいいし、ヒロイン?の男性も美しさや儚さを感じさせる描写がきめ細やかでいい。

グッドだ……!



5 世界観


世界観:中華ファンタジー

中華ファンタジーというと描写が癖があるのですが、わりとあっさりしていてわかりやすいかつ、中華ファンタジーとしての面白さを満遍なく書かれているのでスラスラいける。



6 文章


文章:かなり読みやすい

繰り返しになってしまいますが、中華ファンタジーの独特な雰囲気やクセもの具合をかなり緩和できて更には活かせていると感じられる文章。おそらくジャンルへの理解度はかなりのものでしょう。



7 まとめ

正直特にいうことがない。

完成度が高く、明るい文章で読みやすく面白い。たった6話読んだだけでも、というか何なら4話まででもかなりジャンルへの理解と魅力を感じさせる作品だと感じられた。


現在の流行りもの傾向を考えると伸びにくいジャンルなんですかねと、思うくらい。


BLに抵抗感ない女性の方におすすめのファンタジー小説あるか聞かれたら普通にこれをおすすめできるレベル。残念なことに聞かれる場面がない……悲しみ。


BL要素は軽めなので、というか重めだと恐らくBANなので、抵抗感なくかなり入りやすいです。男性でも中華ファンタジーが好きならおすすめです。


やはりこう、機会がないと「BLだッ!」と飛びつくことがないのでハードル高めなのでしょうか……難しいですね。

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