第21話「暑い太陽の下で」

ついに始まった大学に入って最初の夏休み!

去年は受験勉強をしていたし久しぶりに夏を満喫できるぞ!


今年は未紗ちゃんと花火見にいったり透たち高校の同級生と海に行ったりあとはアイス食べたりしたり楽しい夏になりそうだ。ただやはりここ数年で急激に暑い。暑いってレベルじゃねぇ。もう外出ちゃいけないくらいに気温が高い。


今部屋の中にいるけど、クーラーをかけても部屋の気温が全然冷えない。室外機が強烈な日差しを浴びてる影響で全然冷えない。

フィルター掃除や日除けを利用したりしてるんだがあまり効かないなんて...


暑い、ダメだ。このままじゃ部屋の中で熱中症起こすぞ。これこそ部屋の中で溶けるって話だ。



とりあえずコンビニで塩分補給できる飲み物とアイスを買いに行こう。そう思い外へ出ると日差しが強い。すぐに日焼けをしそうなくらいまるで鉄板の上で焼かれているようだ。


夏って1番太陽に近い時期だよな。これからあと2ヶ月半太陽と友達にはとてもなれそうにない。



コンビニについてまず一言。

めっちゃクーラー効いてて涼しい...

もうコンビニに住みたい気分だ。っといけない、さすがに堕落してしまう。とりあえずアイスと飲み物を買って出てきた。


家に向かって帰る途中にトークが届いた。高校のグループだ。以前バイトの時に作るって話になって入れられたんだった。

その時に海に行こうぜって話が出たんだった。アイスを頬張りながら見ていく。



『なぁなぁ、いつに海行くー?』


透がみんなに日程を聞いているところだ。


『とりあえず来週なら!』


『おれも来週ー』



『じゃ来週にしよー!空いてる曜日みんな書いてー!』



美緒も参加し始めてみんなの空いてる曜日をまとめてくれている。

とりあえずバイトのシフトは確か火曜と木曜空いてるからそう伝えとく。結果みんな奇跡的に木曜が空いてるからその日に決定した。

日程的には海が先になったな。



他にも都内でイベントがあると書いてあるな。その日は確か、未紗ちゃんと花火見る約束あるからな。


『あ、ごめんその日予定あってさ。』


『え、陸もしかして花火見にいく感じ?w』

おい美緒、変なとこで勘がいいな。


『え!?陸くん彼女できたの!?』


『え、間宮マジかよ!?』


おいお前らも反応しなくていいんだよ。すると透も


『あ、ごめんその日はおれもパスだわ。』


『透はやっぱりだよね。』


『いいなー透はやっぱモテてるから。』


『間宮は友達とだもんね?男のw』

やり取りめんどくなってきたな。とりあえずおれはもう打たない。


『とりあえずお互い女と一緒だよ。おれも陸も。』


ちょっ透ー!?そんなこといちいち言わなくていいんだよー!!


『いやいや間宮にまだ彼女は無理だろw』


『うん、美緒が付き合ってくれてたらもしかしたらとは思ったけど...』


『そりゃ間宮だからな、ビビって今でも女ぬまともに話せないんじゃね?』

マジでしばき倒すぞお前ら。


『えー陸最近めっちゃ可愛い子狙ってるらしいよー?w』

お前...はぁ、最悪だ。


『そうそう、陸はおれが花火行く子の友達と回るんだよな?』


このまま誤解されたままは癪だから仕方なく伝える。


『まぁそうだね。』


そう打っていたらスマホの本体がこの夏の気温にやられて熱くなってしまった。そのせいで画面をしばらく開けなくなってしまった。

仕方ないからいじらないで本体を冷ますことにしよう。




      ーーーーーー


帰って昼寝をしていたらもう真っ暗になっていた。20時半になってる...

なんだか1日ダラダラと過ごしただけ。まぁ夏休みは長いからいっかと思った。


とりあえずスマホはなんとか冷めたから見てみると、美緒から個人でトークが届いていた。



『おすおす、今日は何してんのー?』


昼間に送られてるものだった。さすがに返信は返す。


『今昼寝してたー』


『もう夜だからw』


『まぁね、んでどした?』


『暇なら遊びに行きたいなって思ってた。』


『あぁ、それは悪かった。』


『まぁ夏休み期間だからいつでも遊べるっしょ、海にも行くしね。』


そういや美緒とは海行ってないから水着見たことなかったんだよな。それは1回しっかりと見てみたいもんだ。


『まぁバイト後でも遊べるから早めに連絡くれればかな。』



『おけー!

そういや花火は未紗ちゃんといく感じ?』

あーやっぱ知ってたのか。


『そうだよ、それが何かあったの?』


『ふーんw』


『なんだよ?』


『いや、なるほどなって思って。

とりあえず2人は楽しんできてよw』


『そのつもりだわw』


トークはそれで終わり。メシの準備をしながらいろいろと話した内容を考えていた。なんで美緒はわざわざ個人で聞いてきたんだろうか。確認するだけなら透にグループに聞けばよかったはずなのに。



      ーーーーーー


「未紗ちゃんはやっぱり攻めていたんだ。

なるほどね...w」


私はトークで陸に花火の件を聞いていた。未紗ちゃんにライバル宣言をしてから陸にどう攻めて行こうか考えていたらもう既に花火の約束を取り付けられていることを知ったときはクソ、やられた!って思ったんだからね。


まぁ私もそんなことで負けない!

海で陸に少しでも私という人間を記憶に再び残していくんだ!そう思い水着の電子雑誌を見ていた。何色を着けようか、どんなデザインにしようかを今悩んでいる。


確か陸は黒が萌えるとかなんとか言ってたけどシンプルなデザインだと他の友達と被ってしまう。かといって布の面積が小さいと陸はかえってテンションが下がるとも言ってた。

ほんとめんどくさいやつだなあいつ!


するとあるモデルが着けている黒と水色の2色をバランスよく配色され、デザインはちょっと大人っぽいフリルがついている。


「これは...ふふw」


私にしては下品な笑い方をしてしまった。

でも関係ない。この水着と私の整った綺麗な体があればまた陸を落とせる。


あぁ当日が楽しみだ。

待ってろよ陸、必ずもう一度お前を私の虜にしてやるぞ。そう思い売り切れる前に速攻で購入ボタンを押した。

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