第13話
次の日の夕方、また領主邸に例の怪盗から予告状が届く。
その内容は
『今晩中にまたありとあらゆる宝を盗む』
というものだった。
日が落ちる前に領主は雇われたサナとノイを含めた警備員達を集めて注意をした。
「いいか、屋敷に不審な人物を見つけたらすぐに捕まえるんだぞ。」
それだけ言うと、領主は自室に戻って行く。
警備員達はあらかじめ割り振られていた配置を確認して、各自配置についた。
二人は人気の少ない裏口にまわされる。
「…おかしくねぇか?」
サナと二人きりで場所につき、誰もいないことを確かめてサナに話しかけてきた。
「何がですか?」
サナはまだ警戒してか敬語を解かずに答える。
「さっき怪盗はどんな人物なんだって他の警備員に聞いたらどいつもこいつも知らないって言うんだ…変だろ。」
サナも同様に特徴を聞いて回ったが、何も収穫は無かった。
「ここの警備がザルなのか、向こうが上手なのか。」
ぶっちゃけ両方じゃね?とノイは返すが、それでもサナは首を振る。
「船長が言っていた事も少し気がかりですし…。」
「確かに。」
話している内に、屋敷の灯りが消えた。
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