第11話
「尻に敷かれてるっていうんだよね、そのふたりの事をいうのに使うことば!」
船に帰ってきて二人は船長に事の次第を話していたらガーナが割って入ってくる。
「「……。」」
男二人が沈黙の中。
「そうよぉ~怖かったわぁ…。」
オネェ一人が何故か答えていた。
「待て待て待て。」
「なぁに、ノイちゃん。」
何て事の無い表情で言うので、何じゃねぇと突っ込まれる。
「またガーナにそんな言葉教えていたのか…。」
呆れながら船長はサナを見た。
「だって女の子には知る権利があるわ、自分の身を守る為にね。」
右目でウインクをパチリと船長にではなくノイに向けてやった。
「…それお前が見かけだけはいいから許される行為だよな。」
と言っているが、ノイは物凄く顔を渋くさせている。
「何よ、失礼ねぇ。」
わざとらしく頬を膨らますサナを尻目に船長は少し考え込んでいた。
「あら、どうしたの船長?」
「何、ちょっと引っ掛かってな。」
「何だよ、教えてくれよ船長。」
ノイが少し詰め寄るとガーナやサナも同じく船長を見る。
「いや、そんなたいしたことないって…。」
「船長の引っ掛かるは結構核心突く事多いのよ…。」
「「そうだそうだ。」」
昨日とは打って変わり、信用していると発言を受けるも船長は微妙な顔をした。
「…俺って君等の中でどんな立場だよ。こういう時だけしか頼りにされないって。」
「はいはい、せんちょういじけないで!!」
「ガーナに言われちゃおしまいだな。」
う~んとそれでも考え込む様な表情をしているので、ノイが船長を突く。
「つーかいい加減話進めろよ。」
「…分かったよ。」
船長はゆっくりと話し始めた。
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