2024年4月4日 実は私は

 別に隠しているつもりも後ろめたい気持ちもないので報告するのだが、私は現在、うつ病に罹患している。


 昨年、激務に次ぐ激務で無事ぶっ倒れてこのザマだ。


 うつ病、無職、貯金ナシ、恋人ナシと書くと人生詰んでいる感がすさまじい。スニーカー大賞という栄光を掴んでいなかったらどうなっていたかわからない。


 とは言ってみたものの、もし落ちていたとしてもそこまで絶望しなかったんじゃないかとも思っている。


 失業手当がもらえる限りは「小説書いて賞にでもおーくろ」と、悠々自適に創作に励んでいたのではなかろうか。


 なぜなら、私はうつ病にはかかっているものの、特にメンタルに不調をきたしていないからである。


 今まで精神疾患を患ったことのない健康優良児の皆さんは、「それはうつ病じゃないだろ」と思われるかもしれない。


 だが、うつ病とは脳の機能障害であって、希死念慮や倦怠感などはその副次的な産物に過ぎないのである。


 酒を飲みすぎて肝硬変になり、暴飲暴食で糖尿病になるのと本質はそんなに変わらない。

 と、私は思っている。医学的なエビデンスはない。ゆめゆめ真に受けることなかれ。


 そんな私は、うつ病患者ではあるものの、メンタルは極めて安定している。毎日ハッピーである。

 この文章やSNSの発言も、特に無理をしているワケでもなく、ほとんど素のテンションである。


 うつ病は、私においては、肉体的な病気だ。

「睡眠障害」と「異様な疲労感」が主な症状として現れている。


 睡眠導入剤ナシではいくら疲れていようとも眠ることができないし、本を読んだり文章を書いたりすると、集中力は一時間くらいで尽きてしまい、疲労困憊になる。


 たぶん脳のホルモンの制御機構がイカれてしまっているのだろう。


 医師の話によると、これらの症状はゆっくりと時間をかけて治療していくしかないとのこと。

 なので私は今現在、病気療養という名目で、日々を面白おかしく過ごしている。


 この病気は、私を労働から解放し、小説を書く時間を与え、狭まっていた視野を万力のごとくギギギと広げてくれたものではあるが、やっぱり、罹患しないほうがいいという結論は変わらない。


 眠りたいのに眠れず、ベッドの中で悶々とする時間というものは、結構辛いものだからだ。

 

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