私の詩集

なりたい仕事

私は将来、何になればいいんでしょう

何になったら正解になるのでしょう

正解はあるのでしょうか

友だちは言います

助産師さんになる

設計士になる

電車の運転士になる

絵描きになる

お母さんは言います

あなたの人生だもの

あなたの好きなようになさい

自分で食べていけるだけの仕事に就きなさい

助産師さん　設計士　運転士　絵描き

それって私にできるでしょうか　続けられるでしょうか

きっと無理でしょう

じゃぁほかの仕事はどうだと思います

私は考えます　ほかの仕事　ほかの仕事　ほかの仕事

でもだめです。

やりたいことがないんだから思いつくわけがないのです

ふわふわと浮んだ雲をつかめないように

仕事というふわふわしたものを私もつかめません

ぎゅっとにぎったこぶしの中になにかがはいっていたなら

それがやりたい仕事なのでしょう　やりたいことなのでしょう

私のこぶしを開けば　そこにはなんにもありません

私の人生だと言われましても

私の好きなように生きろと言われましても

好きなようにってなにをすればいいのですか

人生でやりなおしはできるのですか

いまこうしているだけでも暑さは増していくのに

やりなおしできるのですか

私は何をすればいいのでしょう

どう生きていくのが正解でしょう

正解自体、あるのでしょうか

お金を稼ぐために　人間ははたらくのでしょうか