エピローグ
エピローグ〜堕とした後〜
身も心も完全に堕としたであろう日の翌朝。いや〜昨日は私のしたかった事、欲望を全部ぶちまけたから心做しか思考がクリア?煩悩が減った気がする。元気いっぱいである。対する琥珀はと言うと……
「体痛い…動けない…未来のせいだから責任取って私の朝のお世話して下さい…」
私に抱きついてぐったりしている。けど自然に甘えられるようになったのはベリーグットだね。ふむふむ、お世話ねぇ?
「お世話っていうのはコッチも含まれるのかな?」
なんて言いながら胸を揉み揉みすると…
「嫌です無理ですほんとに絶対無理です今日一日は何があっても無理です……」
割と本気で拒否られた。照れ隠しとかじゃないって一目で分かる……だって懇願って感じなんだもん。まあ、昨日あれだけの事をしたし、体のダルさは相当だろうね〜。私?ピンピンしてる。むしろ好調!あ〜でも、指と舌は結構疲れてるかも。琥珀も疲れてるっぽいし、今日は一日ベットでゴロゴロ……と行きたい所だけど今日も今日とて学校なんだよね。明日から休みなのだ。
「学校休む?」
「行きます…エッチして疲れたから休むなんて不名誉すぎるので…」
「そっか〜。じゃあ、髪とか整えないとね。動くの辛いだろうし、運ぶからちょっと掴まっててね」
そして、私のやってみたかったことのひとつ……お姫様抱っこを実行。……軽い…。
そして肩に顔を埋めてくるの死ぬほど可愛い。ダキタイ…はっ!!今少し煩悩が……今日は流石に我慢しなきゃ。辛い思いをさせたい訳じゃないからね。はぅぅぅ!!スリスリしてくるの可愛い♡可愛い可愛い可愛い♡デレ全開じゃん…堕として良かった♡自分からデレてくれるなんてお姉さん感激!
「さて、琥珀の綺麗な御髪様を整えてくね。おぉっ!!サラッサラ…寝起きとは思えん。顔は自分で洗えるよね?」
そう言うとトテトテと洗面台に歩いていきパシャパシャと顔を洗う琥珀。何となく後ろから優しく抱き寄せる。顔を拭きながら、どうしたんですかと言いたげにこちらに顔だけ向けてくる。そっと頬にキスを落とす。
「なにか理由がないと抱き締めちゃダメなの?」
「いえ、そんな事ないです…。むしろ私も嬉しいから…もっとして欲しいです」
もう、別人かなって位甘えてくるんだけど。最高かよ。どこでそんなにおねだり覚えたの!?あ、昨日の私が教えたんだった。ナイス私。
私もサクッと朝の準備を終わらせてお姫様抱っこでまたベットまで戻る。私たちはどちらも朝食を取らない派なので時間にはゆとりがある。なんにも考えないで微睡むこの時間は結構好きだ。隣に琥珀が居るなら尚のこと。
そろそろ登校の時間が迫ってきたので着替える…下着や服は…昨日のしか無いからそれを身につける。ちなみにちゃんと洗濯して乾燥機にかけたから綺麗だよ?だけど家が別々だと何かと不便なことが結構あるかもなぁ。そんなことを考えていると自然と口からほぼ願望の塊みたいな言葉が出る。
「一緒に住まない?」
「良いですよ」
「……え?ほんとに言ってる?マジのガチ?」
「マジのガチです」
こちらを揶揄ってやろうって訳じゃ無さそう…。え?まじ?OKされると思ってなかったんだけど。
「……私だって、好きな人と一緒に住みたいなぁ位考えます」
「そっ、、か。そうだよね!うんうん。善は急げだ!学校終わったら色々手続きしなきゃね!」
まあまあ、いや相当私のこと好いてくれてるね。一緒に住む即答はガチ恋だわ。いや〜ここまで長かった。感慨深いね。
そんなこんなで学校へ到着!一緒に仲良く教室に入る。でもお互いの席は1番遠いんだよね……次の席替えに期待。まあ、お昼は一緒に食べようねって約束してるし、そこまで支障はない。琥珀の代わりと言ってはなんだけど私の隣の席は柚希が座っている。今回の席は隣同士なんだよね。
「おはよーう」
「ん〜おは。昨日は……ってその様子じゃ聞くまでもなさそうね。上手くいったようで何より」
「うん、お陰様で。これからも仲良くやって行けそう」
そんな風に話してるとふと視線を感じた。その方向を見てみると琥珀がこちらを羨ましそうに見てた。ニコッと笑いかけてあげると、顔を若干赤くして前を向いちゃった。残念。
「…楽しそうだね」
「もちろん。琥珀関連のことはほとんど全部楽しいよ」
「はいはい、惚気ごちそー様」
やっとお昼休み。私は近くの席の子達とちょっとお喋りしていた。主に私と琥珀のお付き合いはどんな風になっているのかを聞かれた。もちろん惚気たっぷりのお話を聞かせてあげましたとも、ええ。私渾身の琥珀可愛いエピソードを話していると急に背中にドンッと控えめな衝撃が。どうやら後ろから抱き着かれて居るらしい。顔だけ振り返ってみると琥珀が不安そうな顔をこちらに向けていた。そして、目の奥になにかドロっとした物を感じた。
「ねぇ、なんでさっきからその子たちとずっと楽しそうに話してるんですか?お昼は私とお弁当一緒に食べようって約束したのに…どうしてですか?その子たちの方が私よりも優先度が高いんですか…?嫌です…私が一番が良い…」
「ごめんね?もちろん琥珀のことが一番大事だよ。この子達には琥珀の可愛い所を教えてただけだから安心して?でも、誤解させるようなことしてごめん。次からはすぐ琥珀のところに行くからね」
「…ありがとうございます…。私こそ、ごめんなさい。束縛なんてする気じゃなくて…その不安になっちゃって…」
「いいのいいの。気にしない!!……って事だから琥珀とお昼食べてくるから話はまた今度ねー?」
「「「はい!ご馳走様です!」」」
早速2人で机を合わせてお弁当を食べ始める。まあ、コンビニ弁当なんだけど。
「そういえば朝柚希と話してる時は羨ましそうな感じだったけど柚希とは距離近くても良いの?」
「中野さんは…なんというか未来と一番仲良さそうだけど、思うところは無いかな…」
「へぇ、そうなんだ。にしてもさっきは大胆だってね?みんながいる教室で抱き着いてくるとはね〜?」
「だ、だって…未来を取られちゃった気がして、寂しくて…つい」
「寂しい時は言ってね。何時でも抱き締めてあげる。あっ、この卵焼きあげる。はい、あ〜ん」
「え、あ、あ〜ん。……えへへ、ありがと」
うん。天使かな?そんな天使とお喋りしていると近くの女子グループがチラチラとこちらを見ながら小声で話し始めた。おーい、バレないように見て、話してるつもりかもだけどまるわかりだそー?まあ、面白そうだし、聞き耳立てとこ。
「ねぇ、姫咲さんってあんなキャラだった?」
「少なくとも私はあんなデレデレした感じは見た事ないわ」
「私も無い」「私も〜」「デレデレ姫ちゃん可愛い」
「さっきの笑顔とかマジやばかったくない?正直めちゃ推せる」
「分かるわ〜!私的にはあの破壊力高めの笑顔を余裕の笑みで返してる小鳥遊さんやばい。お互い信頼しててさ…あのカプほんと推せる」
「柚希ちゃんが昨日の夜言ってた推せるカップルが見れるってこの事かぁ」
「え?もしかして昨日ヤったの?」
「まぁね〜?家にお呼ばれしちゃってね♡」
「うわぁ〜いいなぁ。私ひと月前にしたっきりだからな。また抱いて欲しいわぁ」
な〜んて。とんでもない爆弾残してどこかへ行ってしまった。柚希ってまじで遊んでるんだなぁ。
「な、中野さんってそういう人だったんですね…」
「あ〜、私も最近知ったんだよね」
「…やっぱり未来と距離が近いの嫌かもです」
「あはは…安心して?本人から直々に対象外だって言われてるから」
「うーん。なら。いいのかな……?」
そんな会話をしているとお昼が終わってしまった。残りの授業もしっかりと受けて、気づけば放課後。
琥珀と帰りながら、これまでの事、そしてこれからのことに思いを馳せる。最初は全然相手にしてくれなかったけど、諦めずに押しまくったら今ではこんなに素直にデレてくれるようになった。これからきっと二人で色んなことを体験していくはずだ。もしかしたら壁もあるかもしれない。でも二人ならきっと乗り越えられる。だって両思いなんだもん。
二人の将来はきっと、ずっとずっと幸せが続いていることでしょう。
「これからもよろしくね?琥珀」
「はい。こちらこそ、よろしくお願いします!未来」
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ここまで見てくださった皆様!本当にありがとうございました!予想してたよりもたくさんの方が見てくださったお陰様で一旦完結という形まで持ってくることが出来ました!フォローやコメントをくださった方々にはとても感謝しています!モチベーションになりました!
カクヨムでは一旦完結となりますが、別サイトではR18版を公開しております。ここでは書けないような番外編も一話程書こうと思っているので、興味のある方は是非。
一方、カクヨムの方ではこのお話の中野柚希ちゃんの数年後……大学を舞台とした柚希主人公のお話を書こうと思っています!数日中には1話目を公開したいと思っておりますので興味のある方は是非!私のことをフォローして下さると情報も届くようになりますのでよろしくお願いします!近況ノートなどで随時お知らせ出していきます!
では、また別のお話でお会いしましょう……
R18版はこちら↓↓↓
https://kakuyomu.jp/users/mahosama/news/16818093075045989975
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