2度目の告白

なんか成り行きで付き合うことになってたけど、私としてはしっかりと自分で告ってOKを貰いたいわけで……!と言うか情報多すぎだよね。なんかすっごい思い過去とかスルーしちゃってるけど、良いのかな?まあ、過ぎたことを考えてもしょうがないよね。


って事で姫咲さんを屋上に呼び出した。約3ヶ月前にもここで告白したんだっけ。はーー!さすがに緊張してきた!なんてそうこうしてるうちに屋上のドアが開いた。


「えっと、き、来ましたけど」

「うん。来てくれてありがと…えっと、早速言わせてもらうね?私は、3ヶ月前から変わらず、いや、それよりももっとあなたの事が好きです!私と正式にお付き合いしてくれませんか!」

「…私、小鳥遊さんの事まだ好きかどうかわかんないよ?それに私めっちゃ面倒臭い女だと思う…それでもいいんですか?」

「もちろん、これから好きになってもらえる様に努力するし、姫咲さんのどんな所だって愛するのを誓う!」

「…では、その。これから、こ、恋人として…よろしくお願いします」


ついに……ついに!姫咲さん…いや、琥珀と恋人になれた!ここまで何度心が折れかけたかわかんないけど…


「それで、さ。今の内に言っておきたいこと?を言わせてもらうね?」

「え、あ、はい。どうぞ」

「スゥ-、基本タチで行こうと思ってるけどリバOKだから、そのつもりでいて欲しい!」

「……??えっと、そのタチ?リバOK?って言うのは、何ですか?」

「……え?あー、いや、なんでもないから!忘れていいよ。てか忘れて」

「いや、でもなんかすごく重要そうな感じで言ってましたよね?」

「ほんとに、マジで本当になんでもないから、気にしないで」


まあ?知らない人も当然居るよね。ピュアで可愛いと思う。首傾げてる姿がめっちゃ可愛い。何あれ、本当に同じ生き物なのかね…


「そんな事はさて置き、琥珀ってさ、初恋人?」

「こ、琥珀…早速呼び捨て…えっと初です」

「えへへ、初かぁ!一緒だね!最初で最後の恋人で居られるよう頑張るよ!」

「わ、私も頑張ります」

「健気で可愛いね、抱いていい?」


あ、やべ。心の声が…さすがに引かれる…?


「良いですよ…恋人ですし」


そう言って琥珀は腕を広げて…いかにも抱き締めて良いよと言ったポーズを取る。

……え?マジで言ってる?そっちの意味で捉える子居るんだ…これは思ったよりピュアッピュアかもしれない。


「えっとぉぉぉ…そっちの意味じゃなくてね?あの、夜、恋人同士がベットの上でエッチなことする方を言ったんだよね…いや!今したいわけじゃ無くて!衝動的に言っただけと言うか!」

「……え、エッチな方……」


そう言って顔を赤くして固まってしまった。えっと、とりあえず抱き締めとくか…?

うん、暖かいわ。…体細いなぁ。くびれあるし、スタイル良いなぁ。髪もサラサラ。……あれ、ピアス開いてるんだ…意外かも。ちょっと気になって耳を触ると…


「ひゃぅ!ど、どこ触って…」

「え?……もしかして耳弱い?」


試しに息でも吹きかけてみますか


「そんなわけ、ちょ、何しひゃっ!やめ、」

「……ふふふ」


いやぁ、意外な弱点みつけちゃったなぁ。これは遊ぶしかないよね、今まで心を何度も折られかけた分のお返しと行こうじゃないか。




「……スキンシップ1週間禁止です!!」


流石にやり過ぎた。でもしょうがないよね?少し耳元で囁いたり舐めてみたりしたら涙目&上目遣いで

「んんっ!だめぇ!やめて、ください……!」

って言ってくるんだもん。不可抗力だよ。はぁ、私の理性は一体いつまで持つんだろうか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る