今日も星の光を愛する
神野 亜貴(こうの あき)
愛されたかった。愛されるためならなんでもした。でも、最後に残されるのはいつも虚無ばかりだ。
無条件に愛される人の隣で私は何を犠牲にしても欠片すらもらえない。
未だに愛が何か分からない。それなのに私は愛に縋っている。
愛されて幸せになりたい。それなのに不幸が愛おしくてたまらない私がいる。幸せは不安定で不幸は安定している。その安定が愛おしいんだ。
幸せは太陽の光で、不幸は星の光だ。幸せになったらいつか身が焼け落ちる。その痛みが怖いんだ。
だからいつまで経っても不幸のままかもしれない。だって不幸は居心地がいい。冬の朝の毛布みたいだ。ぬるくて惰性で留まってしまう。
いつか私に彼氏か彼女が出来るのかな。一緒に幸せになってくれる人より、一緒に不幸になってその上で笑ってくれる人がいいな。誰よりも高望みか。
そう私は今日も堕ちていく。いつか太陽の光も、星の光も届かない海底に沈んで行くかもしれない。それが神野亜貴にふさわしい生き方かもしれない。
星々の退化 篤藤 @for1203
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