第2話 名も無き者
次の日
いつも通り天月はヤンキー達に屋上に呼び出される
「おい天月!遅いぞ!」
胸ぐらを掴むとヤンキーは天月を脅した
「俺の恩恵でお前を殺してやろうか?」
「すみません…、まだお金が入って来なくて……」
僕はヤンキー達に嘘を付き彩葉が来る時間を稼いでいた。
「あぁ?てめぇ天月!ふざけんじゃねぇぞ!!」
「ほんとに…、明日必ず持ってくるので、!お願いしますっ!」
「…天月よぉ?お前もしかして、誰かにこの事言ったか?」
僕は咄嗟にこう言った
「いえ、誰にも言ってません…」
「嘘はついてねぇよな?」
「…はい。嘘じゃありません。」
「これでもか?」
ヤンキーが僕の目の前に1つの動画を流した。
そこに居たのはあられもない姿になっている"彩葉"だった。
「…彩葉っ?!なんで…」
「いや〜、コソコソしてたから殴って犯して問いただしたんだよな〜。したら「私ですぅーっ…」って言ってて面白かったぜww」
僕の脳は真っ白になった
なんで…なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで…こんな奴に……
「ふざけんなよ…」
ヤンキー達が天月の方へ向いた
「あぁ?てめぇ誰に口聞いてんだ?」
「……………よ…」
「あぁ??ちいせぇよ声が!」
僕は思いっきり叫んだ
「お前だよッ!!!」
ヤンキー達はびっくりしていた。
「声出せるじゃねぇかwんで?なんで俺に口聞いてんだ?」
「なんでお前なんかに恩恵があって俺には無いんだよ…!」
ヤンキーは腕を組み…
「これが運命なんだよぉ〜!強いものが上なんだ!お前は俺より下だからなww」
僕の心に傷が増えていく
「なんで…そういう事にしか使わないんだよ…」
「これが勝者だからだよォ!!」
あぁ…これが…神からの……
僕の心は既に無くなっていた
「お前は今から殺す。」
ヤンキーがそう言うと、手の中から火の玉が出てきた。
「これはなぁ!永遠に続く炎(インフィニティファイア)って言ってこれを受けるとその名の通り永遠に焦がれるんだよなぁ」
ダサい名前だな…もう少しセンスあれよ…
…彩葉、俺が早く死んどけばこうならずに済んだのか…
「絶望して死ねぇ!」
ははっ、これ死ぬじゃん…
俺は一体神に何したってんだ…
フザケるな……神如きがよぉ…
「オラァァァァ!」
ヤンキーが投げたファイアボールは天月の心臓辺りに当たった
直ぐに燃え上がった
「うぁぁぁぁぁッッッ!!熱い…熱…い」
「ハッハッハぁ!!!燃えてるぜ!!」
…なんで俺が…こんな目にあうんだよ…
神はユルサナイ 最後に彩葉と話したかったな
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」
徐々に燃え尽きていく天月を横目にヤンキーは笑っていた。
これが…僕の最後の光景……か…
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