第5話 アインとツヴァイの真の実力
ほどほどにやろうと決めはしたものの! 最強の軍を作るのは男の悲願! 引っ越しも終わって今、俺は一番人気のないDクラスダンジョンに来ている。
人気がないとは言ってもDクラスダンジョンからは魔石が出るのでまばらに人はいる。
そんな人と遭遇しないようにと配下に指示をだして攻略に向かわせた。まぁゴブリン軍とアンデッド軍合わせて総勢573体もいれば他の探索者と遭遇することもあるだろう。その時は逃げるか魔法陣に入って戻ってくるように指示してある。
ちなみにアインとツヴァイは今俺の元に残している。この二体は俺の護衛兼師匠である。ステータス的には俺のほうが強いが、アインは体術、ツヴァイは剣術が秀でているから、それを俺も身に着けようという魂胆だ。
まずは見て学ぼうと、アインとツヴァイに戦ってもらった結果高度な戦いを繰り広げた結果相打ちで終わった。
両者すごい張り切ってたからな。すごく参考にはなったが、自分のものとして扱えるかといわれると疑問が残る。
なんていうか、2体ともに攻撃を受け流す技術というのが優れている印象を受けた。
俺は今までステータスの暴力といったような戦いしかしてないから、技術がより印象的に俺の瞳に映った。
その技術について俺が考え込んでいる間に、数体のゴブリン、アンデッドが俺の元に帰還した。他の探索者に遭遇したのかと思ったが、どうやら違うらしい。進化の許可を得に来たのだ。
ゴブリンをホブゴブリンに進化させ、ゾンビはグールに、スケルトンは……いろいろな進化をした。剣を持ったり杖を持ったり。とにかくまぁ、いろいろだ。
その様子を見ていたアインとツヴァイは、次回のダンジョンは自分たちだけで攻略したいという意思を伝えてきた。確かに2体には俺の護衛として残ってもらってるし、レベル上げの機会も必要だよな。
せっかく名づけをした個体だ。強くあってほしい。そう思った俺は許可をだした。
その辺で、ボスを倒したらしく、全魔物が俺の元に帰還した。今回のダンジョンはウルフなどの動物系、オーク、グラススネークなどいろいろいたらしく、かなり配下の種類が増えた。ボスはどうやら少し強めの狼だったらしい。俺のあまり詳しくない魔物知識からすると……ファングウルフだな。そうに違いない!
ちなみに総勢にして1000を超えた。
立派な魔王軍の結成も近いぜ……。
と、そんな妄想をしていたところで、数体の配下が魔法陣の中から出てきた。
彼らは俺に何かを差し出してきた。これは……魔石? おかしいな、俺の配下にする力を使ったら死体は消えるはず……。
あ、魔石だけ残ったと配下の思念が伝わりました。なるほど、それじゃあお金稼ぎながら配下増やせるじゃねぇか。
これはさらに未来が明るいな。さて、このダンジョンはもういいか。次のダンジョンに行こう。
◇◇◇
というわけで別のDクラスダンジョンにきた。今回は前に決めた通り、アインとツヴァイのみでの攻略である。俺の護衛はゴブリン軍、アンデッド軍の2番手が担当するらしい。2番手とかいたんだ。
2番手組のホブゴブリンの杖持ちのスケルトンはどうやら仲が良いらしく、俺の周りで走り回って遊んでいた。
なんか俺の知らないところで社会ができてて面白いな。
俺は俺でステータスの確認とでもいこうか。
◆◆◆
名前:照内 幸樹
性別:女
年齢:17
種族:魔王
レベル:32
攻撃:3973
守備:3975
魔力:7663
知力:7699
精神:4378
速度:5982
スキル:【魔王】
◆◆◆
いやー強くなったなぁ。もう基準に置き換えたらAクラス並みのステータスあるぞ。
ただ配下に任せてるだけでこれだけレベルが上がるとか、楽でいいなぁまじで。
そんなことを考えながら、まったりしていたところ、アインとツヴァイが帰って来た。早いなと思ったらどうやら攻略が終わったわけではなく、進化の許可を求めにきただけっぽい。
俺はすぐに進化の許可をだす。
アインはホブゴブリンからオーガに、ツヴァイは剣持ちスケルトンから刀持ちスケルトンになった。
なんか不思議な進化だな。進化するなりアインもツヴァイもすぐに攻略に戻っていった。
スマホで漫画を読みながら待機すること3時間ついに攻略が終わった。
今回のダンジョン攻略、攻略というかレベル上げ周回みたいな感じだった。アインとツヴァイだけで魔物を1000体以上屠ったのだ。
おかげで配下の数が2000を超えた。
後で魔物の種類ごとにグループ分けをしよう。これからは全員同時に召喚することが少なくなってくるだろうから、場所にあったグループを出せるようにな。
めちゃめちゃにレベル上げを頑張った影響か、アインとツヴァイはもう一度進化が可能だった。
アインはオーガから鬼に、ツヴァイは刀持ちスケルトンから……何が変わったのかあんまりわからなかった。後で確認してみたところ、どうやら霊体を手に入れたらしい。
最終的にはアンデッドの王ともよべる存在になるんだろうか。今後に期待だな。
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