第12話 レベル2の魔法

「さてと、今日は魔法書でも読むか」

 

 家に帰宅した俺は、魔法書を開き魔法について学ぶ。

 

 様々な魔法があるが、その中でもやはり気になったのが炎系だ。

 

 上手く制御できれば広範囲を焼き払えるだろうし、夢が広がる。

 

「今俺が使える魔法がレベル1の《炎槍》、《炎球》、《炎壁》の3つか」

 

 本来レベル1の魔法を3つ使えるだけでも凄いらしい。

 

 ネットサーフィンをしていると魔法についての講座動画が結構あるが、基本的に魔法は一種類しか使えないことが多く、習得するのだけでも相当な時間が掛かるという。

 

 だがやはりまだ解明されていない部分が多いらしく、魔法について頭を悩ませている様子が動画の所々に伝わって来る。

 

「俺のスキル《解読》ってまじで当たりだな、まあ魔法書が無かったら意味が無いけど」

 

 ネットで魔法書について調べてみたんだが、基本的に高難易度のダンジョンじゃないと見つからないらしい。

 

 しかも数が少ないらしく、手に入れることすら困難な品物だ。

 

「俺が拾ったこの魔法書って、誰かの落とし物だったりして」

 

 そんな事を考えつつ、俺は魔法書を読む。今回はレベル2の炎魔法を覚えたい。


 五階層までならレベル1の魔法でもクリア出来るが、十階層を目指すとなると、やはりもう少し使える魔法が欲しいところだ。

 

 俺は魔法書を解読していくとレベル2の炎魔法、《炎蛇》という魔法を見つける。

 

 レベル1の魔法よりは少し強力で、射程も少し長いみたいだ。


 蛇のような炎の塊が対象に絡みつき、焼き尽くすらしい。

 

 俺は早速その魔法を徹夜で覚える事にするのだった。


 


 

「ふぁあ……よく寝た、そういえば魔法覚えてたんだっけ……」

 

 翌朝、俺が目覚めると時刻は朝の7時だ。

 

 まあレベル2の炎魔法をきちんと暗記したし、後はダンジョンで反復練習をすればいい。

 

 そんな事を思っていると俺のスマホにメッセージが届く。


 どうやらリサからのようだ。

 

 メッセージには、『今日はダンジョン攻略の日だよ! 配信もするからね! 』と書いてある。

 

 俺はその言葉を見て一気に目が覚めた。


 今日のダンジョン探索が楽しみすぎて、高揚感が高まってくるのを感じる。

 

「よし、行くか!」

 

 俺は早速装備を手に取り、準備を整える。

 

 そして直ぐにダンジョンへ向かったのだった。




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