自宅の書斎で、ミステリー作家の埼玉一夫が亡くなっていた。
誰かが用意した毒入りコーヒーを飲んだことが死因らしい。
死体の近くにあったメモにはCOFFEEという文字が書かれている。
どうやらこれはダイイングメッセージのようで、ある私立探偵がこのメッセージの謎を解いていく……
という内容の作品です。
COFFEEという単語の隠された謎を解く、ただそれだけの物語なのですが、話が二転三転していき、短い物語なのにとても充実感があります。
その謎を解く過程も真相も納得感のあるものでしたし、非常に質の高いミステリー作品だと思います。
なにより、タイトルの意味がわかったときの爽快さは最高でした。
不可逆変換という言葉そのものは出てこないのですが、最後の方まで読むと、その意味がわかるようになっています。
サクッと読めるのにとても満足感のある作品でした。おすすめです。