第31話 次元の隙間


「なるほどねぇ……確かにそれはうんざりもするか」


リリスはレオンの話が一段落したところを見計らって、コーヒーのおかわりをカップに注ぐ。


「ありがとう」


コーヒーを一口飲むと、少し軽めの深呼吸をして気持ちを落ち着かせた。


「少しお腹減ったなぁ……レオン君も何か食べるかい?」


「そういえば……俺も腹減った」


アレアと別れてから何も食べていないレオンの腹が、気持ちが落ち着いたのを見計らって主張を始めたようだ。

リリスはこのレオンの変化を見逃さず、自分が食べたいからと提案することでレオンの食事を促したようだ。


「メニューを任せてもらえるなら適当に作るけど?」



謎多きリリスがに作るメニューか――



俺と住んでいた世界が違うと思われるリリスは一体どんなものを食べるのか。

とんでもない物が出てこないとも限らない。

一瞬そんな考えが頭をよぎったが、すぐに自分で否定した。

出してくれたリリス手製の焼き菓子だって美味かったし、コーヒーだって絶品じゃないか。

味覚は似てると思うし、特に不安は無さそうだ。


「じゃあお言葉に甘えるとしようかな」


「オッケー!」


リリスはカウンターの反対側にあるキッチンに立った。

レオンが覗き込んでみると、手入れの行き届いたキッチンで、ずらっと並んだ調理器具なども使い込まれてはいるが、どれもピカピカと輝いている。


カバンを漁り、肉や魚、そしておそらく野菜……見たこともない植物を次々に取り出していく。


「リリスにもらった鞄なんだが……」


「ん? ああ、これと同じやつだね」


「それって今取り出したみたいな肉や魚とかのなまものを入れて腐らないのか?」


リリスはレオンにドヤ顔を向ける。


「私がそんなつまらない物をレオン君達にあげるわけがないじゃないか。この鞄は入れた時の状態を保つから、食料なんかも気にせず突っ込んでいいよ。入れたこと忘れちゃっても中で腐って嫌なにおいが……そんなことにはならないから」


無限に物が収納できるだけではリリスからすれば”つまらない物”あつかいのようだ。


「ほんとにスゲーのな……」


レオンは自分の鞄に目を落とす。


「これってあの世界にもあるのか?」


「え? 多分無いよ」


「マジ!?」


「似たようなアイテムはあるかもしれないけどね~私があげたのは時間軸を固定するから、そこまでの物はないだろうね」


「おお……」


あんなファンタジーな世界にも存在していないアイテムと聞き、レオンの中でこの鞄の価値が2、3倍増加した。


そんな会話の最中にもリリスはテキパキと調理を進めている。

しかし、その調理方法がすごい。

リリスが肉や魚をさばいている最中から、コンロと思われる部分に勝手に火がつき、宙に浮いているフライパンが切った食材を勝手に炒めている。

その後ろでは、何やら見覚えのある形のパンがこれまた宙に浮いたパン切包丁でスライスされていくではないか。


「あ! これもね、レオン君のいた世界で調達したんだよ。食パンって言うんだけど知ってるかな?」


「やっぱりか。まぁ俺が元いた国では主食の部類だからな……知ってるよ」


「それもそうか」


お決まりのあのポーズは忘れない。


「家の食パンはサンドイッチがおすすめの食べ方だから、色んな物を挟んで食べると美味しいよって店主さんから聞いたんだ~。この食パンに挟んで食べるとサンドイッチって言う食べ物になるんだって!」


「店主って……リリスは俺のいた世界で買い物したりするの?」


「え? レオン君の世界に限らず、行く先々で買い物はするよ?」


「言葉とか容姿とか……いろいろ困る事ないのか?」


リリスは異世界を自由に行き来できるのだろうか?

確か俺はもう元の世界に戻れないって言ってたよな。


本当にリリスとはいったい何者なんだ……


言葉に関して言えば、俺がリリスに会った時も流ちょうな日本語で話してた……


そして……俺って今何語で話してんだろ――


アレアと喋れてるあたり、日本語じゃないとは思うが……

そんな俺とも相変わらずコミュニケーションはとれている。


「容姿は……そうだね。困ることは多々あったかもね。中でも粘性種族しか存在していない世界に行ったときは苦労したかな。言葉はね、相手の言語にあわせられるアイテムを持ってるから特に問題ないよ」


リリスはそう言いながら左腕にはめているリングを見せてくれた。


「レオン君の世界の店主さんにね! お嬢ちゃん美人だからサービスするね! って言われちゃったんだ~♪」


確かにレオンの市内も最近国際色が豊かにはなってきていた……

こんな風貌のリリスが店内に入ってきたら、パン屋のおっちゃんもさぞテンションが上がったことだろう……


レオンの視線はエプロンの上からでも分かる、リリスのボディーラインに向いていた。


「よーし、メインの素材は切り終わったから……次はこいつか……」


リリスの目があの植物を捉える。


「大人しくお縄を頂戴しろ!」


植物相手に何を言っているのだろうか……

レオンがそう思いながら包丁を振りかざすリリスを見ていたその時、植物がこの後の運命に勘付いたのか、バタバタと暴れ出した。


「は!?」


思いもよらぬその状況にレオンは思わず変な声を出す。


「美味しく食べてあげるから、大人しくして……ね!」


タンッ!!


そんな音を立てて、リリスによって真っ二つにされた植物は、少しの間もがいた後、力尽きたように動かなくなった。


「なに……それ?」


見た目はキャベツやレタスの親戚のように見えるそれを、リリスはまたもテキパキときざんでいく。


「え? 肉や魚だけじゃよくないかなと思って、付け合わせの野菜だけど?」


「野菜って……動くの?」


ドン引きしているレオンの様子を見て、リリスは何やら納得がいったようだ。


「あ~レオン君の所の野菜は動かなかったか。こいつはノイルって言う世界に自生してるクヴェルナっている野菜なんだけど、生きがいい時はすごく甘くておいしんだけど、鮮度がすぐに落ちちゃうんだよね。だから、調理する直前まで生きたままを維持してないとダメなんだよ」


そう言いながらリリスは空中に浮いたまま肉を炒めていたフライパンを手に取り、そのクヴェルナと言う野菜を入れ、豪快にフランベした。


「よーし! あとはこれを食パンに挟めばでっきあっがり~♪」


ご機嫌なリリスをよそに、レオンはいまだにドン引きしたままだ。

漂ってくる香りは素晴らしいことこの上ないのだが……


「リリス……俺その野菜はやめとくわ……」


「ええ!? なんで!!」


その言葉にリリスは頬っぺたを膨らませながら猛抗議している。


「ちょっと動く野菜って食う気がしなくて……」


そうもらすレオンにリリスはジト目を向ける。


「あのね、レオン君。考えてみなよ。この肉や魚はだって元は動いてるよね?」


突如リリスの口調が教師の様な物へと変化した。


「そりゃそうだ……生きてるからな」


「うんうん。 でも野菜だって生きてるんだよ?」


「う……確かに」


「調理される前の魚が暴れてたらレオン君は気持ち悪いと思うのかい?」


「思わないな……」


「そうだね」


リリスは満足そうにうなずいている。


「それはなぜかな? その動いているって言う情報から”新鮮”だって思えるからだろ?」


確かにそうだ。


「この肉や魚と同じように生きていて、同じように動くこの野菜を折角調理したのに、それを”動くから”なんて理由だけで食べないなんて非常識だと思わないかい?」


俺からすれば動く野菜が”非常識”なんだが……

しかし、確かに植物だって生きている。


それは理解できる。


俺の世界では植物は動かなかったが……確かに同じ”生きている”んだから、異世界に転移した今、無数にあるらしい世界の中で、植物が動く世界があってもおかしくないんだろう。


それに、ルクスにだっているかもしれない。

ここで俺が一口も食べずに捨てた場合、このクヴェルナとか言う野菜は無駄死にしたってことになるのか……


「……一口食べてみるわ」


俺の口から自然にそんな言葉が出てきた。


「うん! いい子だね」


そんな俺の言葉にリリスはご満悦の様子だった。



「はい! でっきあっがり~!」


キッチンから出てきたリリスの手には、2枚の綺麗な装飾が施された皿の上にサンドイッチが盛り付けられいた。


一つをレオンの前に置きながら、リリスは隣に腰を下ろす。



そのままお皿に盛られてメインとして出てきてもおかしくないであろう料理が、贅沢にも慣れ親しんだ食パンに挟まれ、サンドイッチになっている。


肉料理を挟んだものと、魚料理を挟んだ物の2種類のようだ。


数種類のスパイスや調味料なんかを使っていたように見えるし、最後にリリスが行っていたフランベのおかげで、食欲をそそるとてつもなくいい香りが辺り一面に漂う。


しかし……肉料理側には野菜の姿が見えた。


ゴクリ……


レオンは二重の意味で生唾を飲み込んだ。


「さ! 出来立てが美味しいよ。 クヴェルナの味がどんどん落ちるからね!」


満面の笑顔のリリスの顔を一度だけ確認したレオンは、サンドイッチを手に取り、意を決して大きくかぶりついた。


目をつぶったままサンドイッチを無心で咀嚼そしゃくするレオン。

つい最近同じような状況があった……

だがそんなレオンの状況も、ものの数秒で劇的に変化した。


「うま……」


なんだろう……溜息が出るほど美味いとでも言うんだろうか。

美味しい物を食べてテンションが上がることはあっても、逆にこんなにも心が落ち着いたのは初めてだ。


「ふっふーん! 恐れ入ったか」


リリスはレオンの様子を見て、あの自己主張の激しい胸を張り踏ん反り返っている。


「いや……マジで恐れ入ったわ」


レオンはサンドイッチにもう一度かぶりつく。


まず食パンだけど、これ焼きたてじゃないのか? 温かくてやわらかで……小麦の香りが漂って甘い!

あ! これも鞄のおかげか……焼きたての食パンをそのまま鞄に突っ込んでるから。


そして肉。

適度な脂身からジュワっとあふれる肉汁とそれに負けない肉本来の旨味。

スパイスやフランベによってつけられた香りが、そんな肉の旨味をさらに引き立てている。


そして……クヴェルナだ。

この野菜の独特の甘味と歯ごたえが、柔らかい食パンと肉の中でいいアクセントになっていて、一度食べだすと二口、三口と言った具合に全く止まらない。


「本当においしい。 俺の偏った考えのせいでこんな美味い物を食べ逃すとこだった。ありがとう……後、すまない」


「ちょっと変わっちゃったかなと思ったけど、やっぱり根は素直なあの時のレオン君だね」


リリスはそんなレオンの頭をヨシヨシと撫で、


「は……恥ずかしいだろ!」


レオンはそんなリリスの手を軽く払いのけた。


「お~コワイコワイ」


そう言いながらリリスは自分のサンドイッチにかぶりついた。


「ん~♪ 我ながらいい出来だ」


ニコニコと笑うリリスは正直魅力的で、レオンは少しの間目を離せなかった。




「ボクも~」


二人がサンドイッチを半分ほど食べ終わったころ、そんな声が後ろから聞こえた。


この美味しそうな香りに、鼻が利くイヴが黙っているわけがない。

そう思いながらレオンが後ろを振り向くと、目をつぶったままのイヴが、鼻をヒクヒクと動かしながら隣で寝ているリプスのはだけた胸の部分に


ハムッ!!


っと言った感じで噛みついて、モゴモゴとアマガミを始めている。


どうやらまだ夢の中のようだ。


「アッ……ン……」


イヴによって胸をアマガミされているリプスからはそんな色気全開の声が漏れだし、


「……レオン様……そんなに優しくされると……」


何やら聞き捨てならない言葉まで飛び出す始末……


「プッ! どんな夢見てるのかな?」


先程の魅力的なリリスは何処へ行ったのか……

その辺のエロ親父を彷彿とさせるゲスイ笑みを浮かべながらレオンを肘で小突きだした。



話を変えないと色々とめんどくさそうだな……


「そう言えばさっきリリスが料理してる時に、調理器具が宙に浮いて勝手に調理してたけどあれは魔法か?」


「ん? あ~、うん! そうだよ」


ヨシ……話題を変えることに成功したな……


「魔法が使える奴の普段の生活ってあんな感じなのか?」


リリスは少し首を傾げて考えるそぶりをみせる。


「多分だけど、あんな感じで調理なんかをする人ってほぼいないんじゃないかな?」


「そうなのか?」


「私がさっき同時に動かしてたのって少ない時でも20くらいなんだけど……」


そんなに同時に動かしてたのか……頭がおかしくならないのか?


「自分で言うのもなんだけど、まずこの時点で普通の場合頭がおっつかないと思うんだよね」


やっぱりか……


「そして、仮に動かせたとしてもそれを維持するだけの魔力が持たないと思うし、それだけ精神すりつぶして出来上がってくるものが料理じゃね。その人、料理食べる前に寝込むと思うよ。それなら使い魔でも召喚したほうが手っ取り早いだろうね。あ~もちろん料理なんてことを理解して、一緒に台所に立ってくれる使い魔なんて高位も高位だろうから、これも料理をするなんて名目で呼ぶには払う代償が大きいと思うけどね」


じゃあリリスは大丈夫なのか?

なんてことをレオンは聞きはしない……

異世界間を移動しているような者が、普通の人ではないのは聞くまでもない。


「でもまぁ、ここまでは無いにしろ才能があれば似たようなことをしてるかもよ?」


「お~! 日常生活の中にある魔法ってのに興味があったから、その言葉が聞けただけで満足だ」


もしかしたらそう言う光景を目にできることもあるかもしれない。


「それと、さっき借りた風呂なんだが……」


「三人でお楽しみだっただね」


リリスがまたゲスイ顔に変わりかける。


脳裏に俺の全身をくまなく洗いたいというリプスと、じゃれ合いたいと言って裸で抱き着いてくるイヴによる大騒ぎが思い出される。


「それは……いいから」


「またまた~。美女にあんなことされて~嬉しいくせに」


「う……嬉しくないわけないだろ! そうじゃなくて!! あの広さはどういうことだ?」


元の世界でもジャングル風呂なんて名前で、室内にも関わらず木などが植えられている広い温泉施設などはあった。

しかし、そんな物とは比較にすらならないほどの広さの風呂がそこの奥の扉を開けた先にあったのだ。

木があるどころか、巨大な滝すらもそこには存在していた。


「いいお風呂だろ?」


「あれは風呂ってくくりに入れていいのか?」


「あったかいお湯があって、身体を洗えるならお風呂でしょ?」


「う~ん……そう……なのか?」


あの異質な空間と、元いた俺の家の一般的な風呂が同じカテゴリーに入ることには違和感しかないが、納得するしかなさそうだ。


「とにかく、この部屋の規模の先にある風呂があんな規模って言うのがどういうことなのかってことが聞きたいんだが」


今いる年季の入った落ち着いた喫茶店風のこの店もまぁまぁの広さがあるのだが、その先にあんな〇〇ドーム何個分なんて表現されそうな空間があるなど、誰が思うだろうか……


「そんなことか。 お風呂は広い方が解放感があって気持ちいいだろ?だからとびっきり広い空間を作ったってことさ」


どうやらそれで説明は終わりのようだ。


「そんな広い土地をどうやって確保するんだ? この店の外ってどうなってるんだ?」


窓の外を見ると素晴らしい景色の水辺が見える。

周りに何もないとしてもあの規模の風呂を作るって……


「あ~なるほど。 レオン君はこの店が何処かの世界で現実に存在しているって思ってるってわけか」


リリスは納得がいったようにうんうんと頷いている。


「私のこの店はね、どの世界にも存在しているんだけど、どの世界にも存在していない。そんな場所にあるのさ」


なんだ? なぞなぞか?? 


レオンが眉間にシワを寄せると、


「ごめんごめん」


クスクスと笑いながらリリスは話を続ける。


「この無限とも思われる世界を一つの円の中に収めたとしよう」


リリスはテーブルの上に指で円を描く。

すると指の通過した箇所がボワッと青白く光り、テーブルの上に円が現れた。


「この中にある無限とも思われる世界を一つずつ円グラフの様に配置したとする」


その円の上で十字に指を走らせ、円を四等分するとその十字の上に中指と親指を置き、弾くように十字を回転させる。

十字は勝手に分裂し、円を均等にかなり細かく小分けにした。


「とまぁ、こんな感じで世界があるとして……」


リリスは円をどんどんと拡大していく。


「全ての世界達が隣接するこの場所。ここの次元の隙間に私の店があるのさ」


そう言いながら拡大された円の中心に、いつの間にか描かれていた小さな円を指さした。


「ここならばどこの世界とも繋がってるだろ?」


「確かに……」


「ここから各世界達に入り口を作って私は行き来してるってイメージを持つといいよ」


なるほど……そういうことか。


「でもこれはあくまでもレオン君に分かりやすく説明するための仮定で、実際の世界はこんな風に隣接なんてしていないし、同一次元上ににだってない。それに、ここはその世界達がある次元とはまた別の次元に存在しているんだけどね」


ちょっとだけ理解できたかもと思われたこの場所の存在は、リリスの後付けした情報によってまたもやわからなくなった……


「まぁそんな場所に存在しているわけだから、スペースなんて広げたいだけ広げられるのさ。あの窓の外にある風景は私が見た世界の中で一番素敵な風景だったから見えるようにしているだけ。この店だってやろうと思えば地平線のその先まで広げられるよ。でもこの店がそんなに広いと落ち着かないだろ?」


「そりゃそうだ……」


「あ! そうそう。レオン君が最初にやってきた店なんだけどね、ついこの間200mほど広げたんだよ」


「えらく広げたな」


「それがさ~レオン君が来る少し前、店に巨大なモアイ像が商品としてやってきたんだけど、その子がさ、居心地がいいからって友達を100体も呼び寄せてさ……ほら、うちの店って商品が御客を呼ぶだろ?商品が商品を呼ぶ場合もあってさ……そのせいでモアイ像101体が店の中に並んでるんだよ……勿論置き場所なんてないからさ? 拡張したってわけで……」


リリスの壮大な話は終わりを見せない。

理解を遥かに超える話に適当に相づちを打ちながら、レオンは何やら想像を膨らませていった。



もし俺がそのモアイ像に呼ばれていたら、俺の御供はモアイ像だったわけか……

そのモアイ像と共に今の世界を冒険するとなると……


モアイ像は歩けるんだろうか?


ドシーン、ドシーンと飛び跳ねるんだろうか?


それとも俺が担いで移動するんだろうか……


はたまた人間の姿に変わっただろうか?


その場合、何故かムキムキマッチョにスキンヘッドで、黒光りしながらブーメランパンツを身に着けたスマイルの眩しいおっさんのイメージしかわかない……



俺は、いまだにリプスの胸をアマガミするイヴと、そのアマガミにあわせて色気をまき散らしているリプスを見た。



そして、心底二人でよかったと、くだらない考えを巡らせるのだった――

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