第4話 また、明日!
僕が夢咲さんをプロデュースするって言ってもプロデュースって何をするんだ?僕がそんな事を考えていると僕の腹から大きな腹の音が鳴った。
「まぁ、アイドルの話は今日の夜にまたするとして、ご飯食べましょう!」
「私も、お腹空いてたしご飯食べる〜!」
僕らは屋上のベンチでアイドルの話をしながら楽しくご飯を食べた。
「それじゃあそろそろ教室帰ろっか。夢咲さん」
「え〜やだな〜?もっと話してたいよ〜!」
「夢咲さんはみんなよりちょっと授業の内容遅れてるんですから、ちゃんと授業受けてください!」
「もう、碧星君は勉強熱心だな〜!でもまぁ碧星君が言うなら仕方ないな!
やってあげるよ〜!」
「夕陽さんからはちゃんと守りますから頑張ってくださいよ?勉強?」
「は〜い!」
僕らは屋上から教室へと戻っていた。帰っていく道中で夕陽さんと会ったが、僕を見るなり夢咲さんに近づくのをやめて他クラスの方へと行った。クラスに着くと本を読んでいる清水さんが居た。
「きよちん〜!」
夢咲さんに呼ばれた清水さんは本を置いた。
「どこでご飯食べてたの?叶っち。私も一緒にご飯食べたかった〜」
「一緒に食べたいなら言ってよ〜!碧星君と屋上でご飯食べちゃったよ〜!」
「そうなの?碧星君?」
「一緒に屋上で食べましたね。もしかして清水さん誘った方がよかったですか?」
「まぁ、誘ってくれた方が、、嬉しかったなぁ?」
「じゃあ、明日の昼ごはんの時誘いますね!」
「碧星君、、、、明日土曜日、、、」
「あ、、、、じゃあ来週の月曜日にこの三人で食べましょう!」
「じゃあそれで決定〜!叶っちもそれでいいよね?」
「きよちんが言うなら仕方ないなぁ〜!
いいよ〜!」
「じゃあまぁそろそろ授業始まるし解散〜」
「また、帰りに話そうねきよちん!」
「じゃあ待ってるね叶っち」
「じゃあ夢咲さん、僕たちは次の授業の準備でもしますか」
「そうだね〜準備しよっか〜!」
僕らは自分たちの席へと戻り次の授業の準備をした。次は数学だ。夢咲さんって数学出来るのかな?ちょっと聞いてみるか、、、
「夢咲さんって数学出来るの? 、、、、って夢咲さん!?」
夢咲さんが机の上でスライムのように溶けていた
「数学が、一番苦手なの〜〜!やだよ〜!」
「じゃあ僕が教えてあげましょうか?」
「教えられてもわかんないよぉ〜!」
「この世に分かんない問題なんてないですから。まぁ僕に任してください。僕に解けない問題なんてないんですから!」
「言ったね〜?碧星君?」
「えぇ言いましたとも?」
「お願い!!教えて!」
「任せてください!」
僕らは机をくっつけ数学の授業中、僕は夢咲さんに数学を教えた。案外、夢咲さんは理解すればすぐ吸収し応用出来るタイプだ。僕が授業中に適当に作った問題でも、8割正解するぐらいだ。もしかしたら、夢咲さんは結構頭が良いのか?もしかしたら、、この頭の良さを何かに活かせるかも、、、、。僕がそんな事を考えていると数学の授業はもう終わっていた。まぁ案の定夢咲さんはまたスライム状態になっていた。
「夢咲さん?今日は五時間で授業終わりですから、帰る準備してください」
「やっと終わったよぉぉ〜。もう帰れるの?」
「先生から伝えられる事がなかったら帰れますよ」
「なんもなかったらいいな〜」
そんな話をしてると先生が来た。
「はいじゃあ今日は終わり!でも、夢咲さんと碧星はクラスに残って〜!」
「え〜〜なんで〜?」
「まぁ大丈夫ですよ、夢咲さん多分今日の事聞かれるだけですから」
僕ら二人と清水さんはみんなが帰る中クラスに残った。
「清水さんは帰っていいんだよ?」
「今日は叶っちと帰るんですよ。宮田先生」
「ふーんそうなんだ。ていうかここの二人仲良いんだね?」
「そりゃ、中学校からの仲ですから」
「初めて知ったよ、、、先生、、、」
「そりゃあ言ったことないですからね」
「まぁ、、、でも先生そんな事聞きに来たんじゃなくて、夢咲さんに聞きたいことがあって残ってもらったの」
「なんですか?先生」
「その、、今日久しぶりに学校来てどうだった?楽しかった?」
「まぁ、、久しぶりだったからちょっと楽しかったです」
「楽しかったなら、先生大安心だわ〜!来週も来てくれる?」
「まぁ、碧星君ときよちんが居たら来るしかないですし、行きますよ」
「やった〜!嬉しい〜!碧星君も嬉しいでしょ〜?」
「まぁ学級委員長としても僕としてもとっても嬉しい事ですね」
「だよね〜!」
「じゃあ先生僕たちそろそろ帰ってもいいですか?」
「うん!聞きたい事も聞けたし帰っていいよ〜!」
「じゃあまた来週」
「じゃあね君達〜、、、、、ってちょっと待って待って!」
「なんですか?先生」
「夢咲さん、、、、その黒い上靴何?」
「これは、、、、その、、、、」
「先生、、これに関しては僕から説明します」
「はい、、、、」
「夢咲さんってその結構おっちょこちょいなんですよ」
「うん、、」
「で、なんか書道の時間の時に墨汁を上靴に溢したらしくて、、、それでこうなったみたいです」
「それ、本当?夢咲さん、、、」
「そ、、そ、、そうなんですよ〜!先生!私その結構おっちょこちょいなんで〜!書道の時溢しちゃったんですよ〜!だから別にいじめとかじゃないんで大丈夫です!」
「それならよかった。まぁでも上靴は新しく買っといてね?他の先生に変な勘違いされるかもしれないから」
「はーい。じゃあ先生さよ〜なら!」
「さようなら〜!」
僕らは宮田先生に別れを告げクラスから出た。階段を降りている時に清水さんが僕に話しかけてきた。
「なんでいじめの事隠したの?」
「だってあの優しい宮田先生に言ったら絶対本人に言うじゃないですか」
「まぁ、確かに宮田先生優しいから言っちゃいそう、、、」
「まぁ、そういう理由があって言わなかったんです」
「意外と碧星君って考えてるんだね」
「まぁ僕天才ですからね!」
「二人とも何話してるの?」
夢咲さんが首を傾げ僕らに問いかけてきた。
「ちょっとした世間話ですよ」
「本当〜?きよちん〜?」
「本当だよ?叶っち」
「まぁ、きよちんがそう言うなら嘘ついてなさそうだね」
僕らがそんな会話をしているうちに僕らはもう昇降口へと着いていた。僕らは靴箱から靴を取り出しそれを履いて外に出た。もう外はすっかり夕方になっていた。
「じゃあ夢咲さん。帰りますか」
「碧星君、帰りは一人で帰ってもいいよ?どうせ環奈も居ないだろうし。ていうか今日はきよちんが隣に居るから大丈夫だよ!それに久しぶりにきよちんと一緒に帰りたいしね」
「まぁ、じゃあ清水さんが居るし大丈夫そうですね。じゃあバイバイ夢咲さん」
「バイバイ〜!碧星君〜!」
僕は夢咲さんと校門で別れ一人で家へと帰った。
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