生ける屍

 考えれば考えるほど 分かってくるんだ


 人生なんて無意味なんだと


 自分と向き合えば向き合うほど 思い知るんだ


 私の存在なんて 世界にとっては無価値なんだと


 だけど思い返せば それは答えなんかじゃなくて


 ただの出発点でしかなかった


 ただの分岐点でしかなかったんだ




 生きていても意味なんかないって 絶望するのも


 自分なりの意味を見出してもいいんだって 張り切るのも


 どちらも自分次第だった


 絶望した後にだって 意外と生きていけるというのは


 大きな発見だった


 生なんて所詮 緩やかな死と変わりないんだから


 変に構える必要なんてなかったんだ


 私は生ける屍


 元気な生ける屍だ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る