誰も知らない

 何一つとして 人並みにできたことなんてなかった


 どこへ行っても 後ろ指差されながら生きてきた


 一瞬たりとも 世の中に馴染めた覚えのない私が


 この歳まで生きていられるなんて 想像もできなかった




 生きてるだけで凄いんだって


 誰よりも強く そう思う


 生きてるだけで偉いんだって 


 誰にも言ってはもらえないから


 私は私に 言ってあげるんだ




 あなたは生きていてもいいんだって


 自分を慰めてあげるんだ


 あなたは立派だって


 自分を褒めてあげるんだ


 無能とか有能とか 社会貢献がどの程度だとか


 そんなもの関係なしに


 あなたらしく生きていいんだって


 自分を認めてあげるんだ

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