第2話:今の俺にできること
さて、俺の情報を一通り確認した。次にやるべき事は無論ここから動く事だ。
動き方は分からないこれどうやってやるの。
こんな時こそAIさんだ。
助けてAIさん!
【現状マスターの身体は物質的な制約を受けず、エネルギーの集合体として存在します。このため、通常の生物のように物理的な形状や構造を持たず、変化が可能な状態です】
要は俺が思うように身体を変化させる事が可能らしい。
これなら擬態は要らないのでは?と思ったが──
擬態を行う事で、エネルギーの流れを安定させ、。物質的な形状を模倣することで、エネルギーの散逸を防ぎ、必要なエネルギーを効率的に保持することが可能だということだ。AIさんによると。
つまり生活する面では擬態の方が有用性が高い。
やはり人間の時は良かった、生活する上で人の身体って最適だったんだな。人として生活している時は当たり前過ぎて気づかなかった。
速い所、人に擬態したいぜ。まぁ、無い物ねだりしても仕方ないので早速俺はエネルギーを操作して人の形態を作る。
エネルギーが集まったり収縮したりと奇妙な動きを見せる、俺が下手な部分が見えているな。これ、意外とムズいんだよな、右の部分を補いたいからエネルギーを送ると送りすぎて右側だけ大きくなったりと苦戦する。
エネルギーを緻密に少しづつ操作していかないと、ちょっとでも力を入れすぎると身体が変になるからな。
そうして、俺はとにかくとにかく人の姿になるようにエネルギーを変化させた。
そしてようやく俺は子供の姿になる事が出来たのだ!!
顔は無い耳もない、鼻もない。姿はPCが壊れた時や破損した時に出る、虹色の線が全身に覆い尽くしている、化け物みたいな外見だ。ま、気にしても仕方ない。
ちなみに視覚や聴覚、触覚といった従来の感覚が無いのにどうやって周囲を確認しているのか。
それは周囲のエネルギーの波動やパターンを感知している。
周囲のエネルギーと自らのエネルギーを相互に反射させたり干渉させたりすることで、周囲の状況を知覚しているのだ、プロセスは、音波や光波が物体に当たって反射するのと似た原理だと思ったらわかりやすいかな。
俺はそれで周囲の情報を汲み取っているのだ。
さて、子供姿になった事だし歩いてみるか、てか、めちゃくちゃムズいな、右足、左足一歩づつ前に出す。
一瞬でも気を抜く力が抜けてエネルギーがバラついてしまう、そうなれば俺はまたドロドロした液状に後戻り!
それは避けたいので少しづつ歩いていた、練習も兼ねてだ。それから五分たったけど現在30m進むことに成功した。
いや、遅!俺が一番分かってるけど遅いな、100m進むのに15分かかるぞ、ギネス世界悪い方で狙える遅さだ。
けど本当にムズい、やはり動作を入れるとエネルギーの波動が大きく動く、分かりやすく言えばコップ満タンに水を入れて零さないように動く感覚だ。
少しでも大きな動きをすれば水が溢れてしまうように俺もエネルギーが乱れ元の姿に戻ってしまう。
だから、慎重に動く事が求められるのだ。
まずはエネルギーを安定化させることから始める、
それから何日経っただろうか、俺はひたすらに歩いていた。無心に無心にエネルギーを安定化させる事だけを──求めて。
だから俺は没頭する事が出来た、何にも囚われないでそうして俺はやってのけた、ついにエネルギーを安定化させて動けるようになったのだ!!
あはは!こんな風に飛んでも余裕だぜ!しかも身体が軽いすげぇ動くぜ!ようやくこの洞窟を出る事が出来る!長かった、やっとだ。早速俺は洞窟に向かって歩いていた。出口は分からないけど、とりあえず適当に進めば問題無いだろ!AIさんもいるし何とかなる!
俺はひたすらに歩いていく。
しかしこの身体本当に便利だな、寒さも暑さも感じない見た目はちょっとあれだけどめちゃくちゃ便利だ、生存競争になったら多分生き残れる自信がある。と言うか絶対かご飯もいらないし寝る必要も無いし。
生き残れる要素しかない、まぁでも本当にその状況になったら寂しくてどうかしちゃんだろうな。
俺は一人が好きだけど、孤独は好きじゃない。
ここは履き違えないでの欲しい。
まぁそんな話を置いといて俺は今虹色の功績を見ていた。チョン・・・と触れると、俺は『解析、鑑定、分解』を使用した。
その瞬間俺の右手に情報がなだれ込んでくる、パソコンの入力画面のように文字か一つづつ現れてくる。
情報スピードは速く一秒に数十文字も出てきた。
【
へぇ〜魔法と相性いいのかって俺魔法持ってないから意味無いな!まぁでも持っていても憂い無しだろう。
けど持っていく手段が無いんだよなぁ・・・あ、そういや分解機能あったなそれを使えば。
【可能です】
おぉ!早速俺は分解機能を使った。『解析して鑑定を施しそして分解する』機会音みたいなピーピーという音がなる。今.分析中なんだろうな。
【ミスリルの分子構造と物理的特性を解析し、その特性に基づく情報因子を抽出します。】
その瞬間
この情報因子はユニークスキル『AI』の『データ保存』にて保存される為いつでも、出し入れ可能だ。
俺が今欲しければ情報を復元して再度出す事が出来るらしい。めちゃくちゃ便利だな、おい。
ここには
『データ保存』の容量は凄まじいのか全て情報の取り込む事に成功したのだった。
ちなみに『情報操作』を利用すれば俺の右腕を
これが今の俺の武器になるのか・・・なんとも不甲斐ない。ここ異世界だから未知の敵に大して有効的なのかどうか、まぁでも俺が思う異世界では無いのかもしれないけど。“異“世界とは俺達が居た世界とは“異なる世界“と言う意味だ。王道のファンタジーだけではなく、もしかしたらロボットが争う世界の可能性もある
ほら俺にもAIがいるようにみんなにもいる可能性もあるのだ。
だからこそ、慎重に動く必要がある。つー事でなるべく敵対的誘発行動は避けつつ行こう!
と、言う事で俺は歩き出した。
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