第1話:AIアシスタント
落ち着け、俺は修学旅行を行く為に飛行機に乗っていた、それで漠然と海を眺めていたら、急に機体が揺れ始め爆発音が耳に響くと同時に俺は気絶をした。
てか、ここはどこだ?
洞窟なのは分かるけど手足の感覚がない、やっぱり死んだのか? つーかここどこ?!
【システム起動プロセス完了・・・全システムが正常に作動中。すべてのサブシステム、プログラム、センサーが稼働しています。診断結果、異常なし。処理速度およびメモリ容量は最大効率で稼働しています。次の指示を受け入れる準備が整いました。ご指示に従って即座に対応いたします。こんにちは、リオン。私はAIアシスタントです。】
突如として脳内に流れる言葉に、俺は戸惑う。辺りを見渡しても、誰一人確認できない。
「だ、誰だ!誰いるのか!!」
恐怖を紛らわすように俺は声を上げた。
【私はAIアシスタントです。異世界での生活をサポートいたします。】
アイアム・・・アシスタント?いやいや分からねぇよ。突如に流れる、無機質な声。なんと言うかAIの声にそっくりだ。もっと分かりやすく言うならばSiri、そうSiriの声に似ている。AIアシスタントって言ってるからAIを?でもどうして?AIアシスタントがなんで俺の脳内に居るんだよ。
【ユニークスキルスキル異能型:“AI“の効果です】
固有スキル?また訳の分からないことを言いやがって。大体、こんな話が通じるのは異世界だけだろ──いや、待てよ。まさか、本当に有り得るかもしれない。俺は飛行機と共に爆発に巻き込まれた。それで目を覚ましたらここにいた。冷静に考えて、これはただの夢にしてはあまりにも現実味がありすぎる。
だとすると、ここは本当に異世界なのか?それとも、死後の世界なのか?
疑念が頭を巡る。だが、目の前の戦いが現実である以上、考えをまとめている余裕なんてない。
AIアシスタントに聞いてみるか?よし聞いてみよう。
「ここは地球ですか?」
って、なんで敬語なんだよ。妙に固い感じになってしまった。
【違います、ここの星の名前は“コア“です】
コア?やっぱり地球じゃないのか。だけど、本当に異世界なんだろうか。
いや、そもそも俺の脳内に直接声が響いている時点で、地球の常識じゃ説明がつかない。つまり、ここは地球じゃなく、異世界ってことか。
そして俺の固有スキルが“AIアシスタント”というのも現実的に受け入れるしかないのか。
そう考えると、今後このスキルがどう役に立つのか、試してみる価値はありそうだ。
AIアシスタント・・・ふは・・・ふははは!どれほどAIを必要としたか。テストのときにAIがいれば、簡単に解けるだろうなと考えた。そのAIが今、俺の傍にいて、頭の中に常に存在している。これほど心強いことはない。
AIが俺の相棒になって欲しいなって思っていた、まさか俺の願いがスキルになったのか?
まぁその辺は今考えても分からない。
いつまでもその余韻に浸っている暇はない。
まずは、今の俺に何ができるのか、現状を確認しよう。えーと、ステータスオープン的なことってできるかな?
【可能です、必要な処理を直ちに実行できます。】
その瞬間、ヘッドアップディスプレイのようなものが表示された。右上には俺の健康状態が映し出され、360度回る俺の身体が映っている。
右下には装備品が箇条書きで表示されているが、何も持っていないため、表示は無しだ。
左下には俺のスキルと魔法一覧が表示されている。
『ユニークスキル:AIアシスタント』
それだけだ。まあ、ここに来て数分しか経っていないし、何も持っていないのは当然だろう。だが、これからどうするかを考えなければならない。
まずは周囲を確認し、敵の状況や仲間の有無を探る必要がある。
♢♢♢
さて、まずは俺の状況から確認する。
んで俺の今の状態は何?
【
システム、モンスター?聞いた事が無い種族だなおい。と言うか人間辞めてるじゃん。
やっぱり俺は転生したのだろうな、とりあえず特徴を教えてくれ。
【
取り込んだ生物の情報をもとに、
なるほどな、ふむふむ。え、チートじゃね?これって無双ライフ確定じゃね?
今の俺は実態がないエネルギーの塊のようだ、ドロドロした液状、分かりやすく言えばスライムを更にドロドロさせた感じだ。
実際に動いてみるとドロドロと変な音を立てている。
めちゃくちゃ不便だな。それはさておき
改めて俺の情報を確認しよう。
個体名:リオン
種族:
種族スキル・・・情報適合
《情報を取り込んだ生物のスキルの使用や擬態を可能にする》
ユニークスキル異能型:AI
【自立学習機能・・・成功した行動を強化し、失敗した行動を抑制する強化学習のメカニズムを備えています。これにより、戦闘能力や適応力が徐々に向上し、より強力な存在へと進化していく、また、新たな権能を獲得する事もある】
【情報操作・・・獲得している情報を自在に操作する事が可能】
【解析・鑑定・分析】
【データ保存・・・獲得した情報を保存する事が可能】
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