第7話:兄貴

銀狼を倒した俺は情報を体内に取り込んだ。


「大丈夫か?」

俺はダクネスに駆け寄る、満身創痍で既に傷だらけだ。

俺はそっと手を差し出すダクネスはそれを受け取り立ち上がった。


「あ、ありがとう、強いな」


「いや、ダクネスのおかげだよ、あいつ相当弱っていたからな」

事実、俺が手を下す前から瀕死状態だった。銀狼の怪我の様態は少なく一撃かそれとも、連続で殴ってであそこまで持っていた事になる。


ともかくダクネスは強い、相性が悪かっただけで俺と本気で戦えばどちらが勝つか分からない。


「リオンさん・・・いや、兄貴!俺決めました親父を裏切った奴を倒して最強の鬼神になります!!」


「ええ、あ?兄貴?」


「はい、俺の命の恩人なので兄貴と呼ばせください!」


「・・・別にうん、好きにしてくれ」

人・・・鬼?に慕われるのが本当に久しぶりなので俺はついつい許してしまった、この後俺はもう手下など取らないと決めるのだが・・・。


♢♢♢


それから数日経つと、ダクネスの傷は回復した本当にオーガ族の再生力は凄い俺の場合は「自己再生」を持っているから直ぐに復帰出来るけどダクネスは自然治癒力だからな。すぐに戦前復帰出来るために治りが早いのかな?知らんけど。


さて、そんな俺達は今何かも腐食させる腐食人ゾンビと対峙している、死の匂いが満喫している俺の場合は鼻がないからいいけどダクネスは鼻をつまんでいる。


腐食人ゾンビ・・・種族スキル「腐食」や「感染」を使います、また銀狼と同じく対象は特異体質ユニークモンスターです】


また特異体質ユニークモンスターしてはそんなにレアじゃないか?


特異体質ユニークモンスターが生まれる確率は極めて稀です、数百万人に一人とされています】


そう言われても実感が湧かないな、銀狼もそうだし。ここの場所が異常なのか?俺はそんなふうに考えていると腐食人ゾンビは口から腐の液体を吐く、俺とダクネスは簡単に避ける。


ジュワ〜と地面は溶ける。これは当たるわけには行かないな。


「行くぞ!麻痺吐息ショック・ウェーブ!!」

銀狼をも追い込んだスキルを喰らいやがれ!・・・あれ聞いてない?


不死族アンデットと称させる者は基本的に状態攻撃は聞きません、他のやり方を推奨します】


まじか、唯一の攻撃系スキルが・・・。とは言っても悲観することは無い他にも「速度上昇」や「見切り」「隠密」がある。「跳躍」もあるし身体能力をベースにして戦いを運んでいく。

ただ死人を殴るのは・・・なんか腐食しそうだし嫌だけどなぁ〜。


「兄貴、俺に任せてくださいこんなやつ俺一人で十分すよ!」

ダクネスは夜叉を握り噛める、前傾姿勢からは黒いエネルギーが漏れ出ている。その瞬間ダクネスは襲いかかる。


ダクネスの剣術は驚異的で、上から下へ、左から右へ、あらゆる方向から繰り出される。その動きはまるで風のように軽やかで、瞬時に相手を翻弄する。更には体術も一品級だ。四足歩行の相手では相性が悪いかとしれないが、対人戦はものすごい力を発揮する。


「俺の怪力は万物を捻り潰すぅぅぅぅ!!」

ダクネスの夜叉は下から上への放たれた、それは正確に腐食人ゾンビの片腕を切断した。更に立て続けに首をはねた。

一瞬の出来事だ。そして一度下がるダクネス。



「兄貴!見てましたか!」


「あぁ、凄いな!」

素直な評さんだった。


俺は腐食人ゾンビの情報体内に取り込んだ。


「兄貴何しているんですか?」


「いや、なんでもない行くぞ」


♢♢♢


「こいつ、物理攻撃効かないぞ!」

次のなる的は酸粘着性アシッド・スライムだ、液体の魔物で青色ではなく黄色が特徴的だ、しかしその液体には酸の効果があり、さらに液体という事もあり物理攻撃が通らない、感覚的には水に剣を振るっている見たいだ。


「どうっすかぁ・・・」

あ!待てよ情報の秘書アシスタント頼む!弱点を教えてくれ!!


【液体系の弱体は氷系統の魔法、及ぶスキルが有効的です・・・また魔核を壊すことです、位置は真ん中にあります】


お!俺はその事をダクネスに伝えた。


「なるほどです!兄貴は下がってみていてください!行くぞ!」

その瞬間ダクネス彼の口からは、煙が立ち上っていた。その煙は、熱い息が冷たい空気と混ざり合い、白い霧を形成していた。この現象は、エネルギーの放出によって引き起こされていた。


刀を構える、黒い色彩が光り輝くそして


鬼の圧オーガ・フロー!!!」

衝撃波がダクネスの夜叉から放たれた、その瞬間爆発音と共に大きな風が吹く、そして一瞬だけ酸粘着性アシッド・スライムの魔核がさらけ出す、その瞬間を逃がす程のダクネスでは無い一瞬で切り刻んだ。


ジュワーと溶けていく。


【情報が全てなくなる前にスキルの使用を推薦します】


あぁ、圧巻の光景で忘れていた、情報因子インフォメーション!!

こうして俺は残り一種族までに来たのだ。



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