第8話 不利
「舘岡瑠真って、たしか3年前に起きたあべのショッピングモール襲撃事件の主犯だった人でしたよね。」
「ああ、女性だけ狙われた事件だ。」
あべのショッピングモール襲撃事件は、女性だけ怪物に襲われる事件で、32名が死亡され、そのうち8名は舘岡のグループに連れていかれ未だに行方不明である。
「あいつの居場所は分かりますか?」
「まだ正確な情報ではない。だけど…」
舞子は棚の中から大阪市の地図を出した。舞子はある場所を指で指した。
「ここのエリアが出没してることが多い。」
舞子が指した所は、淀屋橋駅から南へ数十メートルにある伏見町の所だった。そこのエリアで館岡が目撃してる情報が多発している。
「このエリアですか?」
「ああ、御堂筋から静かなところにあるエリアだ。明日の夜9時で淀屋橋駅で集合だ。いいね?」
「はい。」
翌日 夜9時 淀屋橋駅
赤穂は9時になる前からいていた。この時間帯でも街はにぎやかであり、車は渋滞し、酔っ払い達がフラフラしながら歩き、赤穂は見ていた。すると舞子がやってきて、赤穂に向かって謝った。
「ごめん!遅くなって!」
「あ、いや大丈夫ですよ。」
「よし、行くぞ。」
舞子と赤穂は御堂筋で歩いていた。
「あの、ここの区域って怪物は結構いるんですか?」
「昔は結構いたよ。腐るほどな。だけど今はそこまでいてないが、静かなところは危険な怪物ばかりだ。あいつらを駆逐するのに大変だったぜ。」
「そうなんですね。あと舞子さんが今まで戦った怪物の中で、一番苦戦した相手はなんですか?」
すると舞子は少し悩み出した。
「苦戦した相手かー……あんまりないんだよな。でも少し苦戦した相手ならいてたな。でもそんな大したことないよ。」
「あんまりないんですね。僕なら結構苦戦してますけど……」
「そりゃあ、まだ始めたばかりだから苦戦はしやすいよ。」
二人は信号機があるところに左に曲がると、さっきのにぎやかはなく、より静かで落ち着いたところだった。
「ここから気を付けて。」
「はい。」
赤穂と舞子は警戒しながら歩き始めた。歩いて数十メートで十路地の所で止まった。
(気配が全く感じない。だけどなんだこの嫌な予感は……)
赤穂は南の方に見るが、その瞬間に後ろから怪物が現れた。
「赤穂!後ろ!」
舞子は赤穂に向けて大声で叫んだ。怪物は右足から思いっきり蹴り、赤穂は怪物の攻撃に喰らい、建物まで蹴り飛ばされた。
「あいつざっこ。」
「くっ…舘岡……」
彼の怪物は舘岡だった。S級の怪物であり、階級の中で3番目に強い怪物だ。
「よくここが分かったな。あと2人じゃ不利になるから1人は先に倒した。とは言っても痛くしただけどね。」
舞子は右手から刀を出し、すぐ舘岡の方に行った。
「おっと早っ。」
「柏原。」
はやくも必殺技を使う舞子。柏原は刀を振ると4つの爆弾が誕生し、確実に相手を狙えることができ、最終的に爆発する。
「まじかよ。」
館岡は4つの爆弾を追われながら上へ逃げていた。すると舞子は見えないように舘岡を追い抜き、上に行った。
「何!?」
館岡の目の前には舞子がいて、舞子は舘岡に向かいながら右手で刀を斜めに斬ろうとした。すると舘岡は手を叩いた。
「!?」
「残念。その爆弾は君にあげる。」
その爆弾は舞子の方に行き、舞子は追いかけてくる爆弾から逃げ始めた。下に行き、一つの爆弾は屋上の床に当たり爆発した。次に電柱に蹴りながら走り逃げ、二つの爆弾は電柱にぶつかり爆発し、電柱が倒れた。
「クッ…まだあるのか。」
舞子は十路地のところに逃げて行き、爆弾は追いかけていたその時だった。
ドーーーン!!
突如爆発した。煙が徐々に薄くなると、赤穂の刀があった。すると赤穂が頭に血を出しながらも立っていた。
「赤穂!」
「危なかった……」
「お前、大丈夫か!?」
「大丈夫ですよ。こんなくらいで倒れるわけには。」
「無理すんなよ。」
赤穂は自分の刀を拾いに行き、左手に刀を持った。館岡が二人の方に歩き、数メートルのところで歩くのをやめた。
「まだ生きてんのかお前。」
赤穂は舘岡の方に見て少し睨んだ。
「もう戦うの面倒くさいから本気出すね。」
赤穂と舞子は身体にピクッときた。舘岡は両目に紫色になり始め、赤穂の方に行った。
「!!」
赤穂は刀で防御したが、舘岡の攻撃が強すぎて身体ごと吹き飛ばされそうになった。後ろに舞子がやって来て刀で攻撃した。だが舘岡は舞子の刀を手で掴み、舞子の攻撃には効かなかった。
「分かってんだよ。お前の動きが。」
「クソ!」
すると舘岡は舞子の刀を後ろに投げ、舞子は身体ごと後ろに投げ飛ばされた。
「舞子さん!」
「大丈夫。私の事なんか心配せず、あいつを倒せ。」
赤穂は舘岡の方に見て、右手を強く握りしめた。舘岡の方に行き、刀で攻撃した。しかし舘岡は全て赤穂の攻撃を避けていた。
(嘘だろ!全て避けただと……)
舘岡は赤穂の腹を二発殴り、赤穂は殴り飛ばされた。その直後、舞子が来てまた必殺技を使う。
「ニコセ!」
その技で刀が少し光り、思いっきり振った。ニコセは刀が少し光り、ダメージが2倍喰らう技である。だが相手はあんまり喰らっていなかった。喰らったのは左腕のかすり傷だけだった。
「なんだその技は?初心者みたいな技だな。」
「クッ!」
すると赤穂がすぐ舘岡のところに行き、横から刀を振った。しかし赤穂の攻撃はほぼ効いていなかった。
「お前邪魔だから本気で殺すな。」
すると舘岡が赤穂の腹を三発素手で殴り、顔も三発殴り、最後に赤穂の身体を思いっきり蹴った。赤穂は数十メートルの建物に激突された。
「赤穂!」
「よそ見。」
舘岡は舞子の顔を一発殴りある技を使う。
「必殺 盤重。」
すると右手に紫く光り、舞子の腹を殴ろうとした。舞子は刀で防御したが、その防御で効かず、吹き飛ばされた。
「ははは!お前らに勝つなんて10年早いわ!もっと強くなってから戦え!」
舞子は赤穂の方に行った。
「赤穂!」
「ッテ…もう戦えないです……」
赤穂はさっきの衝突で身体が動けなくなった。
「もうここで休め。」
「舞子さんの攻撃は効いてますか?……」
「駄目だ。必殺技使っても全然効かない。どうすれば……」
すると赤穂の刀がゆっくりと光が点滅し始めた。
「あれ、光っている。」
舞子は赤穂の刀を見ると、舞子は驚き始めた。
「それ、私の刀を触れて。」
「えっ、はい。」
赤穂は自分の刀を舞子の刀に接触した。
「あの、これって…」
「この点滅は、攻撃力が5倍になるものだ!」
「じゃあ……」
「多分、私が本気出せば、勝てる。」
舘岡が二人の方を見ると、こう言った。
「貴様ら卑怯者!」
舘岡はそこに置いている金属の棒を右手で拾い、思いっきり投げ飛ばした。すると舞子は刀で金属の棒を一発で斬った。
「誰が卑怯者?お前だろ。」
舞子の刀の辺りでは紫く燃えていた。
「ここからはもう、お前の攻撃は通用しない。」
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