第2話 救済
「お前はここで何をしようとした?」
質問する謎の軍服の女性。すると赤穂はこう言う。
「た、ただ歩いてるだけですが……」
「言い訳は無駄だ。お前の動き方、どうみても怪しいぞ。あきらかに挙動不審だ。」
赤穂は頭の中で混乱していた。徐々に追い詰める軍服の女性。
「今からお前を逮捕する。」
手錠を持ち、赤穂の方へと近づく軍服の女性。すると赤穂は大きいペットボトルと爆竹、ライターを持ち出した。
「近づくな!!」
大声で赤穂は言った。周りの人達はこちらを見ていて、軍服の女性は動き止めた。
「何をするんだ!」
「いいか!一歩でも動いてみろ!動くとこの周辺は焼け野原にするぞ!」
「まじかこいつ!」
「おいお前!武器を捨てろ!」
軍服の女性は刀を床に置いた。すると赤穂はここから徐々に離れる。
「俺についてくるなよ!このストーカー野郎!」
赤穂はここから走り去る。軍服の女性は赤穂を追いかける。
「待て!」
赤穂は混雑してる商店街のところに行き、走り駆けている。すると軍服の女性が高く飛んでおり、赤穂を追いかけていた。
「嘘だろ!」
赤穂は狭いところに行き、隠れた。軍服の女性は赤穂の方に行かず、まっすぐ行った。
「待てゴラァ!」
怒鳴り声で言う軍服の女性。その怒鳴り声から10秒後、赤穂は狭いところを出て、天王寺駅の方へと行った。
「なんなんだあの人は……」
また奴が来るかもしれないので急いで家に戻った。家に着くと、赤穂はリビングでソファーを寝転がんだ。時計を見ると21時だった。すると赤穂は涙が出始め
「なんで俺がこんな事になるんだよ…何もしてないじゃん……」
翌日
赤穂はベットで寝ていた。カーテンは閉めており、部屋の中は真っ暗で、雨の音が聞こえた。スマホを見ると徳山から留守番電話が着ていた。その留守番電話を聞くと
「よお!久しぶり!お前体調大丈夫?最近は学校来てないけど、困った事があったら何か言えよ。あと元気なったら学校来てな。じゃあな!」
赤穂はスマホを机に置き、再び寝始めた。
(徳山…)
住之江区(南港エリア)
14階建てのマンションで事件が起きていた。802号室では怪物駆逐隊が10人程度いた。すると
「代表、お疲れ様です。」
全員一斉で言った。壺装束被った女性が来たのだ。すると外すと、赤穂の姉である咲良によく似ている顔であり、ショートでセンター分けしており、もみあげもしていて、あごの下の長さまでしている美女だった。彼女の名は「香住舞子」。怪物駆逐隊の代表であり、2代目代表である。
「お疲れ様。」
「代表。遺体の首にこんな跡が…」
「なんだ。見せろ。」
舞子は遺体の首を見た。首には、3本の深い傷跡があった。真ん中の傷には骨が見えていた。
「あーなるほど。」
「何か分かりましたか?」
「あいつだな。」
「あいつとは。」
「ああ、美田園だ。」
美田園は怪物であり、怪物の階級のC~Vのうち、⁻Aの階級である。南港エリアや天王寺エリアでよく出没している。
「おそらくあいつは天王寺に移動してるから、そいつは俺が殺す。」
天王寺エリア
新今宮駅の高架下で歩いているホームレスな男が歩いていた。フラフラと歩き、酒に酔っているのだろう。
「夕日信仰~ヒガ…って、なんだてめぇ!」
肩にぶつかってきた男性を喧嘩売ろうとする。しかしその男性は無視し駅の方に歩いた。すると酔っている男がビンで殴った。
「おらぁ!何無視しとんじゃ!ボケェ!」
すると男性は、酔ってる男を睨み、目が紫色になり、その男を右手で首を掴んだ。
「ちょ、何…ゴホッ!」
その男性を持ちながら高架下の中に入る。すると食べ始め、大きな悲鳴になったが、電車の走行音が大き過ぎて悲鳴は誰一人聴こえなかった。その食べた男性は「美田園」だった。
「まずい。ホームレスだから仕方ないか。」
その後食べ続けた。
22時
赤穂は天井で見ながらイヤホンで音楽を聴いていた。白として時雪というバンドの音楽を聴いている。その時だった。リビングからガラスの割れた音が鳴った。その音に聴こえた赤穂はすぐにイヤホンを外した。数秒後、足音が聞こえ始めた。赤穂は隠れる事をせず、動かないようにしていた。しかし足音は突然なくなった。赤穂はゆっくりとリビングの方へと歩いた。
「捕まえた!」
横には美田園がいた。赤穂はすぐ避けた。
「くっ、避けたか。」
「なんですか貴方は!?」
「怪物だぜ!お前を喰いに来た!感謝しろ!」
赤穂はすぐ玄関の方に行こうとしたが、3歩ぐらいでこけてしまった。
「あははははははは!おめえ面白れぇ!ここでこけるとかまじ笑うわ!」
美田園は赤穂の方に歩いた。そして左手から紫の霧を出し始めると左手は大きくなり、5本指から3本指に変わった。
「もうお前の人生はおしまいだぜ。」
赤穂は怖くなり始めた。もうここで死ぬんだ。こんなところで死ぬんだと赤穂は思った。美田園はとどめを刺そうとしたその時
ドーーーーン!!
赤穂の目の前に誰かがいた。壺装束を被った軍服の女性。香住舞子だった。
「貴様は!?」
「フン…」
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