オゾンの力


私はコロナ対策として倉庫の一部を仕切り、強力な紫外線蛍光灯を設置した。


強い紫外線はウイルスや菌を死滅させるだけではなく、空気中の酸素を切り離す。

空気中の酸素は二つくっ付いたO2という形で存在するのだが、それを切り離してOにするのだ。Oは単体では不安定で、直ぐにO2とくっ付いてO3nになる。

そのO3がオゾンなのだ。


O2は安定しているのだが・・O3は不安定でいろいろと悪さをする。金属や食品を酸化させたり、菌やウイルスすら酸化させるのだ。つまりオゾンはウイルスや菌を酸化させて殺す殺し屋なのだ。

このように私の消毒室では紫外線とオゾンで二重にウイルスを殺すのだ。


で、このオゾン・・

オゾンは健康に良いのか?


オゾンは紫外線がO2を切り離す事によりO2+O=O3 として作られるので良い天気の日や、紫外線の強い山や海では普通に存在する。だから微量であれば特に気にする必要はない。


しかし・・

オゾンは濃度により、人体への悪影響を及ぼすことが確認されている。


日本産業衛生学会では作業環境基準としての許容濃度を0.1ppmと定めており、人体への影響としては、日本オゾン協会が下記のような指標を公表している。


0.01~0.02 ppm:オゾンの臭気を感じる

0.1 ppm~:鼻、のどへの刺激

0.2~0.5 ppm:視力の低下

0.4~0.5 ppm:上部気道への刺激の感知

0.6~0.8 ppm:胸痛感知、咳

1~2 ppm:疲労感・頭痛・頭重の感知、呼吸機能の変化


5~10 ppm:呼吸困難、脈拍増加、

50 ppm~:生命の危険が起こる



産業界ではオゾンを殺菌・脱臭・脱色・酸化などに利用している。その効果を見ればあまり体に良いとは思えない。しかしテレビではオゾンが体に良いような言い方をする。オゾン発生装置なる物も販売されているので、スポンサー様の邪魔は出来ないのだろう(笑)


私はオゾン消毒の後は換気をして、部屋の空気を入れ替えている。

オゾンは独特の嫌なにおいが有るので、部屋にオゾンが残っているのかは匂いで判断できるのが便利だ。オゾンの嫌な臭い・・そこから考えても市販されているオゾン発生装置は大してオゾンを作っていないように思える。


仕事をしないオゾン発生装置・・

もちろんそれは良い事なのだが・・


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