第12話 beautiful love/the afters

この曲を葬るのは大変だ。

いや、the aftersのアルバム「i wish we all could win」の3曲目まで。

「beautiful love」

「until the world」

「someday」


この、僕が嫌いなクリスチャンによるバンドが、真っ直ぐにキリスト教の教義をひっくり返してしまった奇跡の3曲を、しばらくの間僕は封印しなければならない。


次の恋を見つけるまでの間。


難し過ぎたsomedayを除いたアタマ2曲を、僕ときみ、腹の中の長男でオリジナル曲に混ぜて演奏したサヨナラ栃木ライブ。サプライズの結婚式。それらを先に捨てたのは、きみだよ。


what a beautiful smile can i stay for a while

on this beautiful night we'll make everything right

my beautiful love


3度違えて声を揃えた。きみは歌詞を理解してなかったかもしれないね。僕はついさっきまで、その中に居た。


until the world won't turn 'till the planets burn

until the sun dies I'll be there

until the heaven comes 'till the life is done

until the world dies I'll be there


敬虔なクリスチャンだからこそ、紡ぎ出したシンプルな異端宣言。


僕はきみの神になる。


お互いな、筈だった。


何があっても。何処へでも。


それを信じた。


僕が起こした事はその外だったのか、きみが変わってしまったのか。


今は関心がない。


そして、僕は本当の愛を探す。

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