第12話 祖母のこと

更新が空いてしまいました。実は悪性リンパ腫により闘病中だった祖母が亡くなりました。


「おばあちゃん」

いつもそう呼んでいたしスマホの電話帳にもそう登録していた。

友達のいないわたしのスマホの着信履歴は今もおばあちゃんでいっぱいだ。またかかってくるんじゃないかとすら思ってしまい、何度ももうそれはないのだと思い直す。

最期に間に合い、看取ることが出来たのが不幸中の幸いだった。

夢にも何度も出てきた。つい昨日の夢では息が止まってからなぜか息を吹き返して起き上がっていた。夢の中のわたしはものすごく安心したのに目が覚めたらやっぱり夢だった。


今まで書いてこなかったがわたしには弟と妹がいる。羨ましいことに2人とも発達障害でもないし妹に至っては要領がよく社交的ですらあった。

そして母親は無意識なのか分からないがこの弟妹を明らかに贔屓していた。

それを気付いてくれていたのがこのおばあちゃんだった。両親との間に入ってくれ、うまく行かないときは話し合いにも参加してくれた。いつも愛想すらないわたしをきょうだいの中で一番気にかけてくれた。

わたしは大切な味方を失ってしまった。


火葬場で骨壺に入りきらなかったお骨を少しいただいてきた。まともに部屋も片付けられないけど、小さな箱を買ってきて大切にしまってある。一部はレジンで作ったビーズの中に入れ、それと翡翠を組み合わせてブレスレットを作った。ネットで翡翠はこの世とあの世をつなぐ石だと見かけたので翡翠を選んだ。

今のようなひどいうつ病になる前はハンドメイドが好きでUVライトとかを持っていたから思い付けた。もうずっと使ってなかったけど何も捨てられない性格なのが珍しく役に立った。

そのブレスレットがようやく今日完成した。今も大切に身に付けている。


でもわたしはこんなブレスレットが欲しかったんじゃない。おばあちゃんにもっと生きてて欲しかった。

最期におばあちゃんにありがとうって呼び掛けたけど、聞こえていただろうか。


すみません、また泣けてきてもうこれ以上書けないのでここまでにします。次にいつ更新できるかも分かりません。でもいつか書きたいのでもしよければ気長にお待ちください。読んでくれてありがとうございます。

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