第3話 今思うと結構壮絶 幼少期のこと その2

年中の思い出で結構壮絶だったな、というのがある。


給食の時間。

大きい机が6台くらい並んでてみんな好きな席で給食を食べていいことになっていた。

机ごとに仲のいい子たちが集まってグループを作って着席していた。

もちろんわたしはいつも1人でいるのでどこのグループにも所属していない。

仕方ないから片っ端から声をかけた。

「いーれーて」

「いーやーよ」

年中児の素直さ怖い。思ったことをオブラートに包むことなど一切しないストレートなお返事。

仕方ないので隣のグループへ。

「いーれーて」

「いーやーよ」

そしてこれは机の台数分である6度繰り返された。


座るところがない。


困ったわたしは先生に報告に行った。

「全部のグループに入れてもらえなかった」

「そっか、じゃあ先生と食べよっか」

そしてわたしだけ先生と2人きりで給食を食べることに。

普通なら絶望して泣き出しそうな状況だがわたしは別に悲しくなかった。

(先生と給食食べれた!)

むしろなぜか誇らしげ。

家に帰ってもそれを母親に自慢していたくらいなので嫌なことだとは全く思っていなかった。


そして翌日も全く同じことが起こり、わたしは先生と給食を食べた。

もうずっと先生と食べるんだと思いかけていた。


ただやはり先生は事態を重く見たようでこの次の日から給食は先生が決めた指定席制に変更され、先生と一緒の給食は2日で終了した。


大人になった今、これを悲しいと思わなかったわたしのメンタルは子どものときから相当ずれてたんだなと思う。

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