第118話 学校七不思議~不完全版
どこの学校でも何かしら怖い話ってのがありますよね。
私が通っていた高校もそうでした。
結構、歴史のある学校で、古い講堂とかもあったりしたんですが、それだけに先生の間では学校あるあるの七不思議が語り継がれていました。授業の合間にこの話をして下さった先生がいらしたのですが、残念ながら記憶から消し飛んでいまして、かろうじて覚えているものを綴ります。
一つ目は、開かずの間の話。場所は図書室のそばらしいのですが、そこには絶対立ち入ってはいけないと言われているそうです。図書室には時々立ち寄ってはいたんですが、そんな部屋があるとは思いもしなかったですし、気付かなかったです。
不気味なのは、この話を教えてくれた先生は、何故そこには行ってはいけないのか、何故開かずの間になったのかの理由を、一切教えてくれないんです。
これに関しては、話題にする事すらタブーらしく、決して探しに行ったりなんかしない様にと、強く言われました。
勿論、探しには行きましたよ。でも、見つからなかったです。
もう一つは、夜中に階段の踊り場の前にある鏡の前に立つと、女子生徒の幽霊がでるというお話です。
先生がおっしゃるには、昔、いじめを苦に自ら命を絶った女子生徒がいたそうです。
それも、学校で。
朝、教室に入ると、その生徒が血だらけになって自分の机の上で伏していたそうです。第一発見者は先生だったのか、生徒だったのかは分かりません。
その生徒は、ナイフで手首を切っていたらしいです。
そんな事件があったとは、私や友人達は誰一人と知りませんでしたから、かなり遠い昔の話の様でした。
その後、学校で女子生徒の霊がでると噂になったそうです。
でも、出るのは教室ではなく、少し離れた屋上に続く階段の踊り場。
そこには、全身が優に映る鏡が設置されているのですが、夜にこの前を通ると、女子生徒の姿が写るそうです。
昼間、私もこの鏡の前を通ったりしたのですが、特に何も見なかったです。
ですが、天文部の友人の後輩が、夜、鏡のそばの階段で女性のすすり泣く声を聴いたらしいのです。天文部は夜の活動もありましたから、遭遇する確率は高かったのでしょう。
但し、友人自体は、卒業するまでの間にそのような体験はしなかったそうです。
残念ながら、私が覚えていたのはこの二つだけです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます