第101話 耳鳴り
これは、ほんのつい最近、私が体験したお話です。
ふと気付いた事がありまして。
過去に自分が体験した不思議なお話や、人から聞いた怖いお話を書き綴り始めてから、自分の中に変化が生じ始めました。
感覚が、以前よりも研ぎ澄まされてきたような感じがするんです。
何となく、ですが。
例えば、何も知らずにネガティヴ・スポットに立ち入ってしまった時、そこに自分がいるのがそぐわないような違和感にかられるんですよね。
以前、ネットでパワースポットと紹介されていながらも、訪れてみると何となく落ち着かなかったり、妙に空気がよそよそしかったりする場所があったんです。
不思議に思いながら別のサイトで場所を確認すると、そこで昔、凄惨な事件があったって分かり、なるほどねと納得した次第です。
他に、何かが起きる前兆を察する事があります。
一番多いのは、部屋の空気がどおんと重くのしかかって来る感覚ですね。
あ、これは何かあるなって思っていると、翌日、思いも寄らぬ出来事が起きたり。
後は耳鳴り。
耳鳴りと言えば金縛り。といいながらも、金縛りの時でもあったりなかったりなんですが、普段、起きている時の耳鳴りも、何か意味を成している感覚に捉われる様になりました。
先日も耳鳴りがして、何か起きると思った次の瞬間、ぐらぐらと部屋が揺れましたんです。
地震です。規模は小さく、ニュースにもならない程度だったんですが、揺れ始めたと思うと、どん、どん、どん、と、三回突き上げう様な揺れが入るという変わったものでした。
この時は、明らかに前触れを感知して耳鳴りといった形で現れたのだと実感しました。
と言っても、ですが。
この件に関しては、決して予知能力のスペックが開花した訳ではないです。
直前に感じるだけなんで。
恐らくですけど、磁場が乱れて気圧に変化が生じた為とか、そう言った物理的な理由が背景にあると思います。根拠はありませんが。
でも、こういう事例を体験しだすと、私は以前にも増して自分の感覚を信じて行動するようになりました。
直感ってやつです。
でも。たまたまなのかもしれませんけどね。こういう事って、当たった事案だけが強く記憶に刻まれるでしょうから。
私の御都合主義が生んだ勘違い。
この話を聞いたほとんどの方は、きっとそう思うのでしょうね。
それでも。
私は、自分の直感を大切にしていきたい――そう、考えています。
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