第98話 御神籤

 皆さんも神社仏閣にお参りした際、御神籤を引いたりしますよね。

 其れに関わる不思議な話をご紹介したいと思います。

 私は月の初めにお気に入りの神社を参拝した時、必ず御神籤を引くようにしています。

 まあ当然、大吉だったり小吉だったり色々なんですが、大吉でも時折「えっ! 」と思う様な厳しい内容のものあったりします。

 ある日、思ったんです。

 同じタイミングで、別々の神社でおみくじを引いたらどうでるか。

 何だか神様に怒られそうな企みですが、やっちゃいました。

 その日、いつも通りその神社で御神籤を引いた後、また別の神社でも御神籤を引いてみたんです。

 最初の神社で引いた御神籤は末吉、次に参拝した神社で引いた御神籤は小吉でした。

 でも不思議な事に、内容はほぼ同じような事が書かかれていたんです。

 別の日に「押し」の神社に行った時、社務所にいた宮司さんの奥さんにその事を話したら、「不思議だけど、そう言うもんですよ」と笑いながら答えて下さいました。

 へええ、そうなんだと驚きつつ、実はまだ悪だくみがあったんです。

 同じ神社で二回引いたらどうよ?

 私はついつい誘惑に負け、実行に移しました。

 いつもの「押し」の神社でまず月初めの日曜日に参拝した時に御神籤を引き、三日後の水曜日(この日もお休み)にもう一度引いてみたんですね。

 驚きました。 

 全く同じ番号の御神籤を引いてしまったんです。因みにどちらも中吉で、当然、書いてある内容は一字一句同じでした。

 偶然なのか、奇跡なのか。

 じゃあ、もう一度やって見たらどうなるか。

 やってみましたよ。翌月。

 先月同様に、月初の日曜日に一度引き、三日目の水曜日に二回目を引いたんですね。

 この時も同じでした。

 二回続けて全く同じ番号が出たんです。

 驚きの余り、顔から血の気が引きました。

 因みに、先月とは番号は違いましたが、どちらも同じ中吉でした。

 偶然にしてはおかしいです。

 おかしすぎます。

 まあ、でもこの行為って、余り良くなかったかもです。

 何か神様を試しているかのような、はっきり言って失礼極まりない行為ですので、それ以降はやってはいません。

 御神籤って、中々侮れないですよ。

 

 


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