第73話 お守りが・・・
ある日、突然息子から電話がかかってきました。
「どうした、何かあったの? 」
「実はさ、お父さんから貰った御守りが壊れた」
「壊れた? 」
「うん・・・何故か、袋の横が破れたんだ」
「えっ? 」
彼の話を聞いても、どうもイメージがつかめません。
結局、ラインで画像を送って貰う事に。
確認すると、ちょっと信じられない状態になったお守りが写っていました。
お守りの袋の左側が、綺麗に裂けているのです。糸が解れたとか、そんなレベルじゃなく、まるで刃物で奇異最多化の様に、綺麗に切れていました。
この御守りは、私がパワースポットで有名な某神社で授与していただいたもので、同時に授与していただいた水晶ののブレスレットと一緒に彼に渡したものでした。
因みにそのブレスレットと言うのが、別の話でも書きましたが、某ファミレスに入った途端、糸が切れて散ったやつです。
お守りは、彼が肌身離さず持っていたらしいので、何処かに引っ掛けたという訳ではなさそうのです
ブレスレットの次は、御守りかよ・・・。
私はただ、愕然とするしかなかったです。
お守りが、何かから息子を守ってくれたのか。
守ろうとして、御守り袋から飛び出したのか。
謎です。
因みになんですが、御守り袋が裂ける二か月程に、彼とその神社をお参りした事がありました。
其の時何故か、彼は社務所に立ち寄ると、以前私が渡した御守り――今回、袋が裂けたもの――と同じものを授与していただいておりました。
既に持っているのに、何故同じものにしたのかと本人に聞くと、同じものが二つの方が効力があると宣っていました。
これって、初めて聞く話です。
今回の出来事が、これに関係しているのかどうかはわかりません。
それに、息子が何に対しての効力増強を望んだのかも不明です。詳しくは話してくれなかったので。
ひょっとしたら、一つの御守りはその対象となるものと対峙して、力が拮抗し袋が破れたものの、もう一つの御守りが其れを退け、彼を守護して下さった――の、でしょうか。
結局のところ、何一つ分からずじまいです。
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