第25話 美人と出会えます?
これは、つい最近体験したお話です。けど、超短いです。ごめんなさい。
私には、勝手に「MY神社」にしている神社があります。
住宅街にあるこじんまりとした神社なんですが、月初と月半ばにはお参りさせて頂いています。
月初にはいつもおみくじを引いて、神様からの助言を有難くいただいております。
この前引いたおみくじなんですが、何故か「美人が近くに現れる」と言うのがありまして。
美人? 美人てったって、現れてもらっても私は妻子持ちだし、ただ単に眺めているだけかよって・・・まあ、首を傾げて意図するところを読み解こうとしたのですが分からず。
それでいて「色事には走らぬよう」と、釘をさすありがたいお言葉が。
よく分からないままに、何事も無く日々が過ぎて行きます。
ある日、自宅のアパートでパソコンのキーを叩きながら原稿を作っていましたら、 不意に、左目の目尻が妙なものを捉えました。
髪の長い半透明の女性。
彼女は憂いに満ちた表情で、私の横にちょこんと座っていました。
美人と言えば美人。
ただその恰好が・・・首から下が鱗のようなもので覆われているのです。
何?
そう思って疑問符を脳内に大量生産した途端、彼女は消えました。
彼女の姿に見覚えがありました。
あれは――絶対にアマビエ!
アマビエと言えば、あの流行り病がパンデミックと化した頃に、突如脚光を浴びた疫病を抑える妖怪です。
でも、不思議なんですよね。
何故、アマビエが私のところへ ?
そう思いつつ、一週間たったある日。
私はあの流行り病を罹患してしまったのです。
高熱に魘され、咳とのどの痛みにのたうち回る日が数日続き、勿論仕事はお休み。
一日のほとんどを寝て過ごしていました。
最近、外出してもマスクをしていない方が圧倒的に多く、また、この夏の異常な暑さの為、私自身もマスクをせずに人込みでも平気に歩くようになっていたのですが、たぶんそれもあってだと思います。
仕事でも、一時期無かった出張が急に増えてきましたし。
『油断しない様に』
ひょっとしたら、彼女は私にそう伝えたかったのかもしれません。
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