第4話 小学校の入学式

これは小学校の入学時の出来事だ。


その日、入学式前のドキドキ感と逆戻りの高揚感で眠れず、熱を出して入学式を休んだ。


入学式の次の日。

熱はすぐ下がった。

流石に小学校初日に一人で登校するのは無理だったので、母に連れられ、小学校に行った。


まずは職員室に入る。担任と思われる先生が優しく迎えてくれて、一緒に教室まで行った。



「あ、マサ!」

「きた!」


教室に入ると、幼稚園の時の友だち(たくくんとりゅうくん)が話しかけてきた。


「なんで入学式来なかったの?」

「熱出ちゃって」

「またかよ!」

「幼稚園の遠足の時も熱出たな!」


あー。悲しい記憶が蘇ってきた。

楽しみにしていた遠足行けなかったんだよなあ。

悲しい記憶と、友達とのやりとりの暖かさに胸がいっぱいになる。


気づくと、号泣していた。


「あ、、」

「こら!からかわないの!」


揶揄われて泣いちゃったと勘違いした先生が注意してくれた。


なんかデジャブだ。確か、あの時も遠足行けなかった悔しさと2〜3日休んだ不安と、友達がいつも通り話しかけてくれた安心感で号泣したんだった。


先生と友達が僕を宥め、それをクラスのみんなが見守っていた。

そんな感じで、クラスに妙な一体感が生まれたのだった。


その後、僕はクラスに馴染むことができた。


泣き虫な弟キャラみたいな感じで、面倒見の良い女の子には世話を焼かれ、気の弱い男の子には仲間意識を持たれた。

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