第6話 告白されるって

男から女に変身してしばらくたつわけだが


ある日

学校への登校途中、いつものように自転車を走らせていた。

途中で信号待ちをしていると

「あの、いつも見ています。ボクと付き合ってもらえませんか?」

俺への告白?

いやぁそんなことは無い筈、周りを見回しても女子高生は自分だけ

もしかすると俺への告白

「あの、私へですか?」

「はい!あなたの可愛らしさに一目ぼれしまして」

やはり俺への告白らしい。

うーん、受けて良いものなのか?


「あー、えーっと、キミはどこの高校?」

「あのT学園高校です」

T学園と言えば、この近所では相当な進学校、毎年東大へ数名が合格する

そんな高校の生徒から告白を受けたのだが。


「そう?考えておきますよ」

「いいお返事待ってます」


駐輪場に自転車を止め教室へはいると

「おっす康太」

「圭、おはよう」

「あのさ、さっきT学園の生徒に告られた」

「はぁ?告られた?マジかよ」

「マジ」

「んで返事したの?」

「いや、考えとくって言った」


考え込む圭

ってかお前が考え込むことじゃないと思うんだけどなぁ。

むしろ俺の方が考え込むべき話だが。

「どうすんの?」

「どうするもこうするも、一度お断りしようかと」

「つき合えば」

そう言ってきたのは、傍らで圭との会話を聞いていた、イケイケギャル綾だった。

「折角告って来たんだし、いいじゃん」

「そうかぁ?」

「そうよ、告られる女子の気持ちが解るだろうとおもうけどな」

そう言われれば確かにそうだが、そうは言ってもなかなかOKとは行かないと思う。


昼休みに学食で美里に話すと

「やっぱりね、これだけ可愛ければ告られて当然よ」

「そうかなぁ」

「そうです!だって反則級の可愛さだもの」

「ううん」

「まだまだ告られる可能性があると思うから、覚悟しといた方が良いよね」



めっちゃ可愛い

可愛すぎ・・・

私もあんな可愛ければ・・・


とかそういう声を聞きながら圭と一緒に教室へ戻る。

「そう言えば」

「なに?」

「この前、俺に”あのカワイイ子、キミの知り合い?”って聞いて来たヤツがいたな」

「それって俺のこと?」と圭に聞くと

「お前に決まってんだろ!他に誰がいる?」

「まぁそうだろうが」

「どう答えて良いか解らなかったな」

「なんて言ったの?」

圭はその子に適当にごまかしたらしい・・・すまん


男子だったころ(と言うのが正解か?)だって女子に告られたことも

バレンタインデーにチョコを貰ったのは妹の理沙からだけだったし

モテるって言う言葉は、関係のない言葉だとしか思っていなかった。


そうだ、美里に聞いてみよう

彼女は学校一の美人JKだし、告白されたことは何度もあったはずだ


ところが・・・

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