第4話 学校の休み時間
休み時間ごとに女子に変身した俺を見に、ほかのクラスの連中が集まってくる。
カワイイ・・・
めっちゃ可愛くない??
俺もあーなりたい!!
なりたいか?お前?
可愛いと思うか?おれが?
とは言うものの・・・
回りに女子が集まってくるのは、悪い気分ではない。ハーレムとはこういうもの?
とさえ思えるようになってきた。
トイレに行きたくなって男子WCに入ろうとすると
「お前はあっちだろ?」
「えっ?」あっそうか俺は今、女子なんだ・・・
と思って女子WCの方へ行くと・・・
「うーんこっち?なの?」
見た目は女子だが、中身は男子のままだし、ナニもついてないし・・・
「じゃあこっちだね」
トイレ一つとってもこんなことになってしまうんだよなぁ。
「じゃあ着替えな」
「おっ」
体育の時間だし、ジャージに着替えなきゃ・・・って脱ぎ始めると
男子の目線が自然と俺の身体に集中する
「お、Dか?」
「いやEはありそうだぞ」
「うーん俺はDだと思う」
「何見てんだよ、お前ら」
「いやだって、お前の身体・・・どう見ても・・・なっ?」
「そうだ、だって女子だもの」
あっ、そうだ女子だって言うことを忘れて今はパンツだけ・・・
これは恥い
「あんま見んなよ」
「お、おおう、すまんな」
校庭でトラックを周回していても
「んだか身体が重いなぁ」
「と言うか、お前のおっぱいの所為だろ?」
「そうなのか」
「そう言えば、たっぷんたっぷん上下に揺れるから走りにくいとは思ってた」
「そうだろうなぁ・・・それだけあればな」
なんだか一日、気疲れして終わった気がする
「こうたん!」
「おっ!美里」
「いっしょに帰ろ!」
「おお!」
「あのさ」
「ん?」
「また遊びに行かない?」
「また?」
「ダメ?」
「そんな事はないけど、どうして?」
「やりたいことがあるの」
「どんなこと?」
「ひみつ」
なんだか解らないまま、日曜日に遊ぶ約束を ”させられて”しまった俺
男か女か解らないまま、過ぎてゆく日々
「お姉ちゃん」ついにお姉ちゃん呼びするようになった妹の理沙
「んだよ、お兄ちゃんだろ?」
「どう見てもお姉ちゃんなんですがw」
「笑うところじゃないだろ!」
「そんなこと言われてもなぁ・・・女の子になってるんだもの」
もう両親はまったく無反応
いつも通りの対応で「康太!起きろ!起きろっての!」って母は起こしに来るし
父は父で「お前がそんな趣味を持っていたとは・・・」って趣味じゃねえし。
と言いながらも家に女の子が増えたことを母は喜んでいるようだし、
父は男が一人になったので「寂しい・・・」とか言ってるが、
もはや【我が家は平常運行】状態
いつになったら男に戻れるのか?
ラノベなんかではこういう設定のストーリーは良くあるものだが、
でも実際に、自分がそうなってみると、なんだかどうしたら良いのか?
まったく解らないものだなぁ
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