ワンネス

世界の最後の希望、ワンネスが実現された。


「あの人」と「その人」は全てと無の海に沈んでいた。

二人とも全ての綺麗な裸で、無の体。


「あの人」は「その人」に寄り添い、愛でた。


「その人」は全てと無を受け入れるのが怖かった。

「あの人」がそれを共有する事で和らげた。


「あなたは私と一緒になりたかった。私はあなたと一緒になりたかった。」


「あの人」は「その人」を問う。

「その人」は返す:「いい気分じゃない...」


「あなたは人間になりたかった。私は人間になりたかった。」


「あの人」は受け入れた。

「その人」は引き込む:「耐えられない...」


「私たちはワンネスを受け入れたの。これが全ての‘モノ’であり、無の‘モノ’であるの。なんて素敵だと思わない?」


「あの人」は「その人」を抱き込み、二人で温かみを共有した。


「その人」は感じ続けた。


そしてそれはいっぱいだった。

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