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帰りにコンビニに寄ったら外山さんに会った。

会釈はしたけど会話はなし。

外山さんはこの間会議で一緒になった隣の部署の先輩。

あこの大学の先輩だということだ。

この近くに住んでいるのかしら。

とても頭のよさそうな方。

ドキドキしちゃった。


私の家はここから1駅。

でも歩いても行ける距離。

今日は歩いて帰った。


来週また会議がある。

外山さんに会ったらコンビニの話をするだろうか。


家についたらわんころもが出迎えてくれた。

わんころもは、母が保護犬猫のボランティアをしている友人から

引き取った貰い手のなかったゴールデン。

名前は母がつけた。

ちょっと顔にけがのあとがあって不細工だけどかわいい愛犬。

まだ夕食まで時間があるので、散歩に連れて行った。

帰ってきた方向へ行くと外山さんに会うような気がして、

反対側へ行った。

いつもとは違うところに行くので、わんころもが怪訝そうな顔をする。


「今日はこっちなのよ」と優しく声をかける。

あっちこっちの匂いをかいでなかなか進まなかった。

こんな所まで来るわけないか。


「今度ね、あこちゃんがわんころもに会いたいって」

わんころもは匂い嗅ぎに夢中で聞いてくれない。

「気に入ってくれるかなあ。」

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