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それからすぐにあこが引っ越してきた。

さっそく引っ越し先におじゃま。

まだ開いてない段ボールがいくつかある。


「もうめんどくさくて」

「いっぱいあるのね」

「これでもだいぶ捨てたのよ」

私も引っ越ししたらこれ以上に荷物があるのかな。

前よりもすこし狭くなった。

ここのカーテンがサイズ合わなくてこれから買いに行きたいんだけどと言って、

ふたりで出かけた。


あこは色のセンスが変わっていて原色だったり強いコントラストの柄だったりを

物色してる。

私はもっとおとなしめの色が好き。

色の好みは合わないねえとあこ。

結局赤い花とみどりの葉のモチーフがちらばった柄になった。

派手だなあ。

既製品だったのでそのまま買って帰りふたりで設置。

なるほど部屋の中が明るくなってあこの部屋になった。


「おなかすいちゃった」

「そうね」

こういう時はやっぱり引っ越しそばよねと言って、台所を整理し始める。

準備出来たと言って、お湯を沸かし始める。

買っといたのよと言って、そばを茹で始めた。

どこかに食べに行くのかと思った。


いくつか野菜も茹でてそばの上に乗せた。

「ほら出来た」

「もう出来たの?」

そばと野菜のシンプルなそばだったけどなんだか美味しい。

手際のいい子。

私にないものを持っている。

「ひとりぐらしが長いからね」

そう、あこは大学は関西で一人暮らしをしていて就職してこっちに出てきた。

もう何年もひとりで生活している。

だから私よりもずいぶん生命力が旺盛。

たくましいのね。

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