第18話
跨りながら俺は言った。
「夢香の無断借用について、ちゃんとお仕置きしなきゃあ、ダメですぅ」
正直に言うと夢香が着ぐるみになっているとは知らなかった。
久美さんはその事を知っていたのだろうか?
くすぐられて、息の荒い久美さんは言った。
「お仕置きを受けます、このままあなたのを入れて下さい」
俺はすでに元気を取り戻してペニスを夢香の中の久美さんに挿入した。
「あぁぁぁん!」
何もしてないのに、感度が増している久美さん。
「もっと、もっと、来て、来て、圭一!」
着ぐるみ越しでもはっきりと聞こえる大きな声。
「久美ちゃん、俺も君が好きだ!」
俺は今できる全力で久美ちゃんに応えた。
再び絶頂を迎えた2人。
激しく酸素を求めている久美ちゃんを見て、俺は手首とスカートの縛りを解いた。
そして、固まってしまった。
なぜか、久美ちゃんと叫んでいて記憶が甦ってきた。
そう、高校時代の記憶が。
久美ちゃんこと、桑原久美子。
オタク仲間で太っていて、黒縁メガネにオカッパ頭。
俺に二次元美少女キャラの華藤 夢香を勧めてくれたのは彼女だった。
彼女は声優志望で、この夢香の声マネがとても上手だった。
身長は俺とそれほど変わらなかった。
彼女がダイエットして痩せて、メガネをコンタクトに替え、髪を伸ばしてオシャレになれば、今の久美さんの様になっていてもおかしくはない。
だって、あれから6年も経っているのだから。
久美さん=桑原久美子だとすると、つじつまの合うことが多い、多すぎる。
ヨガ教室で明かしてもいない俺の苗字で名前を読んだり、顔を見せていないのに呼び止めたり、モテない俺に合わせてくれたり、一緒に風船に入る事を嫌がらなかったり。
今日だって、ハロウィンに誘ってくれたり、仮装の衣装を準備してくれたり、他にもいろいろ。
そして何より夢香の等身大のフィギュアを見ても引くどころか、中に入ってしまい声マネまでするくらい。
そして何より冴えないこんな俺の事を好いてくれるのは、久美ちゃんしかいないよね。
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